100円で資産運用⁉本音の投資信託③ 読んでみよう、投資信託のトリセツ(2)

今回は、まず「投資信託説明書(交付目論見書)」を手元に用意するところから始める。
「投資信託説明書(交付目論見書)」は、今やインターネットの証券会社や銀行のサイトで容易にダウンロードできるし、それら販売会社の店頭でも入手できる。
ここからは、「みんかぶ」でよく検索されているファンドの一つ、「ひふみプラス」を例にとり、「投資信託説明書(交付目論見書)」をみていくことにする。
繰り返しになるが、とにかく自分の目の前に、まずこのトリセツを置いてみることが大事だ。そして、表紙を眺めてみることだ。
どうだろう。いきなり分かりづらい言葉がいくつも目に入ってこないだろうか。
この段階で、次に進むことをためらってしまう人がいるかもしれない。
今まで何度も分かりやすさを求めて、改良改善を加えてきた目論見書だが、この程度である。
確かに、以前に比べれば、はるかに読みやすくなったとは思う。しかし、これを読んでみたい、と思う人は稀だろう。まあ、トリセツとはそういうものだと思うが。
しかし、このトリセツを読むことこそ、投資信託による資産運用の第一歩、つまり資産形成の入口なのだ。ここはグッとこらえて、読み進めていこう。
まず、表紙の上段だ。「投資信託説明書(交付目論見書)」とある。
そもそも目論見書は、交付目論見書と請求目論見書という2種類が用意されている。簡単に言うと、「交付」は簡潔版で、「請求」は詳細版だ。
インターネットではどちらもダウンロードできるが、「請求」の方は初心者には詳しすぎるので読まなくても大丈夫。今は「交付」だけで十分だ。
次に「使用開始日」とある。これは、文字通り、この説明書を使い始める日である。
このトリセツは定期的に改版されるため、使用開始日が書かれている。で、表紙で気にするべきは、ここだけと言ってもいい。
通常は、使用開始日の日付などあまり気にする必要はないのだが、使用開始日が1年以上前の日付の場合、その後最新版が発行されている可能性が高いので、別途取り寄せる必要がある。
なぜ気にする必要があるか。この説明書には過去の実績が掲載されている。また制度や商品の細かい内容が変更になることがあるからである。そういう意味で、とにかく最新版を手元に置く必要がある。
次に、真ん中には商品名が書いてある。「ひふみプラス」とある。
投資信託では商品名のことをファンド名と言うことがある。また、愛称を付けている商品もある。
そして、この商品名の下に、「追加型投信/内外/株式」とある。
これも重要なのだが、ここでは気にしなくていい。なぜなら、次のページで再度出てくるからだ。そのときに説明しよう。
そして更に下に目を移すと、黒い字で「本書は、金融商品取引法・・・」という部分が、8行ほどある。ここも無視して構わない。商品の内容とは無関係だからだ。
そしてその下に、「委託会社」と「受託会社」という文字が書かれているが、これは次回説明しよう。
【関連記事】
❑100円で資産運用⁉本音の投資信託② 読んでみよう、投資信託のトリセツ(1)
❑100円で資産運用⁉本音の投資信託① 投資信託委託とアセットマネジメント
《著者紹介》
土ノ江 健人
長年、投信会社で、ファンド運用からファンド企画・管理、マーケティング等の投信業務に携わる。投信会社退職後は、それまで培った知識と経験、豊富な人脈を生かし、ファイナンシャル・プランナーとして今後、資産形成の中核となる投資信託のさらなる普及・拡大を目指して多方面で活躍中。
配信元:NTTデータエービック
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
---|---|---|---|
1 | ひふみプラス | レオス |
★
|
このコラムの著者

NTTデータエービック (エヌティーティーデータエービック)
投資信託の評価機関として蓄積した各種データをもとに、みんかぶ投信のニュースやレポート、コラムを執筆しています。また、投信会社を訪問し、話題の投資信託等のインタビュー記事など投資に役立つコンテンツを提供しています。
新着記事
最近見た銘柄
ファンド名 | 基準価額 | 前日比 |
---|---|---|
脱炭素テクノロジー株式ファンド | 8,252円 | 71円 |
りそなターゲット・イヤー・ファンド2050 | 17,122円 | 52円 |
MAN AHL Diversifiedリンクファンド(SMA専用) | 9,605円 | 285円 |
日興アクティブ・ダイナミクス | 19,191円 | 1009円 |
つみたて全世界株式 | 20,653円 | 55円 |
投資信託ランキング
4月の投資信託おすすめ銘柄5選
人気記事ランキング
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト