中古車　新車納期遅れで需要シフト

中古車市場が活況を呈している。中古車オークション運営大手のユー・エス・エス（4732）が９月６日に発表したオークションデータ速報によると、８月の成約車両単価は前年同月比11.8％増の86万4000円で、４～８月の累計では前年同期比20.6％増の85万6000円となった。

主な理由としては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて公共交通機関を避ける動きから自動車の需要が高まるなか、半導体不足などから新車の納期が長くなっていることで、消費者が即納も可能な中古車市場に流れていることが挙げられる。

こうした状況を背景に関連企業の足もと業績は好調で、アップルインターナショナル（2788）の21年12月期第２四半期累計（１～６月）の連結営業利益は前年同期比３．１倍の2億7900万円となったほか、ユー・エス・エスの22年３月期第１四半期（４～６月）の連結営業利益は前年同期比58.1％増の106億4800万円で着地。また、ＩＤＯＭ（7599）は22年２月期通期の連結営業利益予想を前期比41.9％増の150億円（従来予想は125億円）に上方修正し、オークネット（3964）は21年12月期通期の連結営業利益予想を前期比51.1％増の56億円（従来予想は44億9600万円）に引き上げた。
 

東南アジアでの新型コロナ感染拡大などに伴う部品供給不足でトヨタ自動車（7203）が８月下旬から９月にかけて国内14工場で生産調整（減産）を余儀なくされ、中国からの貨物便運休などの影響でマツダ（7261）が８月下旬に本社工場（広島市南区）と防府工場（山口県防府市）の操業を一時停止するなど、新車の品薄感は当面続きそうだ。今後も中古車市場の需給は引き締まった状況が続くとみられ、株式市場では関連銘柄が改めて注目されている。

トヨタ自動車に着目したファンドは6本ある。その中で注目したいのは、トヨタグループ・バランスファンド（三井住友ＤＳ）と（トヨタモータークレジット）トヨタグループ世界債券ファンド（年２回分配型）（野村）だ。

トヨタグループ・バランスファンド（三井住友ＤＳ）は、トヨタ自動車（7203）およびそのグループ会社がわが国の取引所に上場する株式、および内外で発行する債券等に投資する。松井証券、楽天証券、ＳＢＩ証券などのネット証券のほか、14の金融機関で取り扱われている。

≫トヨタグループ・バランスファンドの販売会社

トヨタモータークレジット）トヨタグループ世界債券ファンド（年２回分配型）（野村）は、国内外のトヨタグループ企業が発行する債券（ＭＴＮ、普通社債等）を実質的な主要投資対象とする。野村證券、東海東京証券、十六銀行など、6つの金融機関で取り扱われている。

≫（トヨタモータークレジット）トヨタグループ世界債券ファンド（年２回分配型）の販売会社

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