コモディティ　非鉄など上昇基調強まる

銅などの非鉄や原油、それに小麦などの穀物といったコモディティ（商品）価格の上昇基調が強まっている。銅は５月に１トン＝１万ドル台に乗せ10年ぶりに最高値を更新した。ニッケルやアルミニウム価格も値を上げ、原油価格も上向いている。更に、小麦やとうもろこしといった穀物相場も堅調な値動きとなっている。

国際商品の総合的な値動きを示すロイター・コアコモディティーＣＲＢ指数は昨年春には120割れに急落したが、足もとでは200 を超えている。
 

この商品価格の上昇の要因としては、米国などでの新型コロナウイルスワクチンの接種拡大で世界的な景気回復見通しが強まったほか、超低金利政策の影響により投資資金がコモディティ市場に大量に流れ込んだことなどが指摘されている。
 

商品相場は数年単位で値上がりが続く「スーパーサイクル」に入ったのではないか、との観測も出ている。同サイクルが前回のピークを打ったのはリーマン・ショック後の2009年頃とみられており、約10年ぶりとなる商品相場の長期上昇が期待されている。
 

個別銘柄では、非鉄大手では住友金属鉱山（5713）やＤＯＷＡホールディングス（5714）、三菱マテリアル（5711）、三井金属（5706）などが注目されている。ニッケルでは大平洋金属（5541）やアルミではＵＡＣＪ（5741）など。非鉄商社のアルコニックス（3036）はレアメタルで実績を持つ。第一商品（8746）やフジトミ（8740）など商品先物関連株も見逃せない。原油では、ＩＮＰＥＸ（1605）や石油資源開発（1662）が海外に多くの鉱区を有し、日の丸石油メジャーとして知られている。また、穀物関連では大手商社が高い実績を持ち、伊藤忠商事（8001）や三菱商事（8058）、三井物産（8031）、住友商事（8053）、丸紅（8002）などに活躍余地が膨らんでいる。
 

コモディティ関連ファンドで注目したいのは、ｅＭＡＸＩＳプラスコモディティインデックス（三菱ＵＦＪ）だ。このファンドは、商品（コモディティ）を実質的な投資対象資産とする上場投資信託証券（ＥＴＦ）に投資を行い、ブルームバーグ商品指数トータルリターン（円換算ベース）に概ね連動する投資成果をめざしている。31社で取り扱われている。

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