『2か月連続で資金流入も新型コロナの影響で運用資産は大幅減』 ~2月の資金流出入状況から~

2020年2月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信(ETF除く)の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は、2,377億円増となりました。
新型コロナウィルスの感染拡大懸念から、株式市場が下落し、大幅な運用資金減となったものの、設定・解約ともに先月1月と同水準となり、2か月連続の資金流入です。
株式市場など各市場は大きな値下がり余儀なくされましたが、2月月間では、市場下落に対する逆張り的な設定が優勢となった模様です。
3月に入り、WHOがパンデミックを宣言するなど、世界的に感染が拡大し、市場の変動幅は、リーマンショック時に匹敵する水準に達しています。
現時点では、経済への影響の規模や収束の目途はたっていないものの、世界の金融市場は、過去も急落等を経験しながらも、それを克服し成長してきました。
長期資産形成を目的にしているなら、そのことを念頭に置き、冷静な投資判断が重要な時期であるといえるでしょう。
とは言え、最近、投資を始めた方にとって足元の下落は、経験のない水準です。投資にはリスクはつきものなので、今回ようなケースを想定しバランスファンド(特に安定型)を選択している人も多いのではないでしょうか?
バランスファンドには、配分比率を固定しているタイプと随時見直していくタイプがあります。
かつては配分比率を固定するタイプが、「分かりやすい」こともあり主力となっていましたが、リーマンショック時に、大幅な下落を余儀なくされたことから、その後は、配分比率を随時見直すタイプが増えています。
しかし、配分比率を見直す時期や見直しの基準は、ファンドによって様々です。配分見直しのタイミングによっては、値動きも異なってきます。
みんかぶ投信のチャート比較機能の使って、配分比率見直し型のバランスファンド(国際分散・安定型)について値動きを比較してみました。
比較したのは、
「投資のソムリエ」
機動的に配分比率を変更したファンドと、配分比率を変更しなかった(または小幅な変更)ファンドでは、下落局面での値動きに大きな差が出ています。
保有ファンドが、大きく値下がりしているので、もう投資信託の値段なんか見たくないとといわず、ファンド特性の理解のために、同種ファンドとの比較をしてみることが重要です。
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配信元:NTTデータエービック
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | りそなラップ型ファンド(安定型)(R246(安定型)) | りそなAM |
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2 | のむラップ・ファンド(保守型) | 野 村 |
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3 | 投資のソムリエ | AM-One |
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このコラムの著者

NTTデータエービック (エヌティーティーデータエービック)
投資信託の評価機関として蓄積した各種データをもとに、みんかぶ投信のニュースやレポート、コラムを執筆しています。また、投信会社を訪問し、話題の投資信託等のインタビュー記事など投資に役立つコンテンツを提供しています。
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