全固体電池 ポスト・リチウムイオン電池の大本命
ウェアラブル端末やIoT製品といった新たな電子機器の登場に加え、環境意識の高まりを背景としたガソリン車から電気自動車(EV)へのシフトなど、電池の用途範囲が広がるとともに需要が高まっている。電池の更なる小型化や大容量化、耐久性や安全性の向上が求められるなか、現在普及しているリチウムイオン電池の課題を解決する次世代電池として注目されているのが「全固体電池」だ。
全固体電池は、リチウムイオン電池が電解質に液体の有機系溶剤を用いているのに対し、無機系の固体電解質を使う電池のこと。化学的に安定した固体のセラミックスを利用するため、リチウムイオン電池のように電解液が漏れて発火する恐れがなく、エネルギー密度を高めても安全性や耐久性を確保することができる。また、バッテリーパックの冷却システムや発煙・発火時の排気システムなどを簡素化して体積エネルギー密度を高めることができ、EVに搭載すれば航続距離の延長や充電時間の短縮が実現できる可能性がある。将来的には主要バッテリーがリチウムイオン電池から全固体電池に置き換わるとの見方もあり、各社の取り組みは一段と活発化している。
実用化に向けトヨタも本気
マクセルホールディングス(6810)は19年9月に硫化物系固体電解質を使用したコイン形全固体電池のサンプル出荷を開始し、21年には本格量産へ移行する計画。既に全固体電池を開発済みの村田製作所(6981)は20年度中の量産開始に向けて準備を進めている。両社が主にウェアラブル端末やIoT製品を対象としているのに対し、EV向けに注力しているのがトヨタ自動車(7203)だ。同社は10年に研究開発のための部署を立ち上げ、14年にはコムスという超小型EVを動かすことに成功。同社は20年4月に操業を開始したパナソニック(6752)との合弁会社でも全固体電池を含めた次世代電池の開発を進めている。
注目のイノベーティブ関連ファンド
イノベーティブ関連ファンドとして注目したいのは、グローバル・プロスペクティブ・ファンド(イノベーティブ・フューチャー)(日興)だ。2020年11月30日時点で組入銘柄のトップにアメリカのテスラ社の株式を組み入れている。
このファンドの運用方針は破壊的イノベーションを起こし得るビジネスを行なう企業の株式に投資を行なうというもので、「破壊的イノベーション」とは、商品やサービスの性能をより高める「持続的(継続的)イノベーション」に対して、既存の技術やノウハウの価値を破壊し、全く新しい商品やサービスを生み出すものをいう。イノベーションの普及度合いや市場での評価は時間と共に変化することから、投資対象とするイノベーションは固定せず、随時見直しを行なわれる。
販売はみずほ証券のみとなっている。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | グローバル・プロスペクティブ・ファンド(イノベーティブ・フューチャー) | 日 興 |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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