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コラム新しい毎月分配型投信、「定率分配型ファンド」って何?

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2018/12/11 14:00

新しい毎月分配型投信、「定率分配型ファンド」って何?

【毎月分配型ファンドの現状】
投信に少しでも興味がある方であれば、毎月分配型ファンドのことを知らない人はいないでしょう。
毎月分配型ファンドは、文字通り“毎月”分配金がもらえるファンドです。ただ、元本を取り崩して分配金を出しているファンドも多く、また、高い分配金を出すために、通貨選択型などと呼ばれる複雑怪奇なファンドが数多く販売されていました。その結果、運用状況の悪化や為替の変動などを受けて、分配金額の引き下げが行われると、一般投資家からの関心は薄れ、一時期のブームは下火になっているのが実情です。
そんな中、今年に入り、新しい毎月分配型(隔月分配型)のファンドとして、「定率分配型」のファンドがいくつか新規に設定されています。

 

【定率分配型ファンドとは?】
定率分配型ファンドの何よりの特徴は、分配金を払い出す割合(本サイトでは「目標分配率」と呼称します)があらかじめ定められていることです。例えば、目標分配率が3%のファンドの場合、「基準価額×3%÷決算回数」がおおよその分配金の目安となっています。

 

<分配イメージ>
決算日の基準価額が10,000円、目標分配率が3%、決算回数が年12回のファンドの場合
10,000×3%÷12 = 25円

次の決算日に、当該ファンドの基準価額が8,800円に下落した場合
8,800×3%÷12 = 22円

 

※上記の計算は、あくまでイメージであり、実際の分配金を示すものではありません。

 

基準価額は当然日々変化しますが、分配率は一定なので、基準価額が上昇すれば分配金も増えますし、逆に基準価額が下がれば、分配金も下がることが特徴と言えます。


【定率分配型ファンドのメリットは?】
従来の毎月分配型ファンドの場合、基準価額が下落している(パフォーマンスが悪化している)にも関わらず、分配金をすぐに引き下げることが難しいため、基準価額下落前の高額な分配が続いてしまいがちです。これにより、基準価額のさらなる下落を招いてしまい、基準価額が中々元に戻らないということが多々発生していました。これに対し、定率分配型ファンドの場合、基準価額の下落に合わせて、分配金も引き下げることになるので、結果として(従来の毎月分配型と比較しての意味合いで)基準価額の下落を防止することができる仕組みとなっています。
このように基準価額の下落を防止しながら分配金を出すという特徴を有していることから、定率分配型ファンドは、ファンドの名称や愛称に「長生き」や「人生100年」といったワードが含まれているものが散見されます。加えて、決算回数を奇数月の年6回として、偶数月に受け取る年金を補完するイメージを打ち出しているファンドもあります。

 

【主な定率分配型ファンド】

ファンド名

運用会社

決算回数
オール・マーケット・インカム戦略(奇数月定率分配コース)(未来ノート) 大和 6回
北米リート・セレクトファンドCコース(定率目標分配型/為替ヘッジあり)(ほくと星) 岡三 6回
北米リート・セレクトファンドDコース(定率目標分配型/為替ヘッジなし)(ほくと星) 岡三 6回
ライフ・ジャーニー(かしこく使うコース) 三井住友 6回
ライフ・ジャーニー(充実して楽しむコース) 三井住友 6回
人生100年時代・世界分散ファンド(3%目標受取型) 三井住友 6回
人生100年時代・世界分散ファンド(6%目標受取型) 三井住友 6回
SBI世界高配当株プレミアムファンド(為替ヘッジあり)<年7%定率払出しコース>(長生き人生) SBI 12回
SBI世界高配当株プレミアムファンド(為替ヘッジあり)<年15%定率払出しコース>(長生き人生) SBI 12回
SBI地方創生・世界高配当株式ファンド(為替ヘッジあり)<年3%定率払出しコース>(7・5・3) SBI 12回
SBI地方創生・世界高配当株式ファンド(為替ヘッジあり)<年5%定率払出しコース>(7・5・3) SBI地方創生 12回
SBI地方創生・世界高配当株式ファンド(為替ヘッジあり)<年7%定率払出しコース>(7・5・3) SBI地方創生 12回


【定率分配型ファンドのデメリットは?】
定率分配型ファンドの場合、分配金額は基準価額に連動することになります。そのため、「今後、どれくらいの分配金を受け取ることが出来るのか」について、予想することは非常に難しくなります。どんなファンドでも基準価額が一本調子で上がったり、下がったりすることは少ないので、結果として毎月もらえる分配金もある程度変動することを認識しておかなければなりません。

 

また、先ほど基準価額の下落を防止できるというメリットを紹介しましたが、目標分配率が高いファンドの場合、結果として基準価額の下落を防止できない可能性もあります。極端な話、目標分配率が20%の定率分配型ファンドの場合、年間リターンが20%を上回っていないと、結果として元本を取り崩すことになってしまい、基準価額の下落につながります。あまりに高い目標分配率を設定しているファンドには注意が必要です。

 


【結局、どのファンドが良いの?】
定率分配型ファンドのメリット・デメリットを記載しましたが、「結局どのファンドが良いの?」という疑問については、本人の考え方次第ということになります。
例えば、「基準価額の下落は気にしないので、毎月一定の分配金をもらいたい」というニーズが強いのであれば、先日のコラム「トラックレコードに基づく毎月分配型投信の選び方」で紹介させていただいたように、過去の実績で分配金額が一定であるファンドを選ぶのが良いでしょう。
「元本をあまり取り崩さず、毎月の分配金をもらいたい(ちょっと欲張りな気もしますが)」というニーズが強ければ、今回のコラムで紹介した定率分配型のファンドも選択肢の一つと言えるでしょう。
但し、従来の毎月分配型ファンド、定率分配型ファンド、何れにしても分配金だけでファンドを選ぶのではなく、投資対象となっている資産の性格や各ファンドの運用手法等も合わせて検討することが重要であることに変わりありません。

出所:NTTデータ エービック


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