プロから見たマーケット情報と今後の見通し【2023年05月版】

様々なファンドを運用するプロ(運用会社のファンドマネージャー)が考える、マーケット情報や各ファンドに関連する今後の見通しについてご紹介します。
本コンテンツは随時更新でお届けしており、各社独自の観点や時間軸でのコメントになっているため、様々な視点からマーケットの動きを考えることができます。
各コメントは、最大200文字の制限がありますので、もっと詳しく知りたい方は引用元をチェックしてみて下さい。
国内株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

チーフ・ポートフォリオ・マネジャー 大木將充
日本興業銀行、マッキンゼー を経て、リーマンブラザーズ証券、ドイツ証券等 の外資系証券で金融セクターのアナリスト業務に従事、「 世界で一番リスクを取るアナリスト 」 と呼ばれる。
高杉良氏著の「虚像の政商」に登場するアナリストの実在モデル。
2010年ファンドマネジャーに転身。「MASAMITSU日本株戦略ファンド」の責任者。
2021年「日本株爆騰!‘ 80 年代バブルを超える大相場が来る」出版。
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投資状況について
東証が、継続的なPBR1倍割れの会社に資本コスト・資本収益性の把握と改善に向けた取組と開示を要請する方針を公表したことを受け、低PBR・高配当株への投資割合が過度に低くならない配慮を加えています。相応のリターンを計上できましたが、一部中小型銘柄やハイテク中心のグロース株の値動きが悪く、指数に劣る結果となりました。ポートフォリオの中身を「実勢を加味した理想形」の方向に微修正を検討していく所存です。 -
マーケットの動き
日経平均+2.9%、TOPIX+2.7%、マザーズ指数-0.6%で、上昇基調の強い月となりました。
上昇の要因として、世界景気の先行きに対する市場の懸念が過度であったことに対し、日本企業の決算が堅調に推移しているという需給ギャップの穴埋めや、3月の欧米金融不安で大きく売り越した外国人がマクロもミクロも相対的に堅調な日本株のポジションを復活させたことが上昇の背景であったと推察されます。 -
投資環境の見通し
基本的には依然として日本株の株価上昇余地は大きいものの、金融システミックリスク発生とそれによる金融市場の暴落リスク顕在化を従来比でやや高い蓋然性をもって注視する必要性が高まっていると言えます。その意味では、先月に引き続き、テールリスクの発生確率をやや高めに修正した上での積極運用が望ましいと考えます。
大木將充氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
MASAMITSU日本株戦略ファンド
|
17,251円
-5円
|
9.75%
|
1.859% |
コモンズ投信株式会社の見通し

代表取締役社長兼最高運用責任者 伊井哲朗
名古屋市出身、山一證券入社後、主に営業企画部に在籍し営業戦略を担当。
その後、メリルリンチ日本証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)の設立に参画し約10年在籍。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月から最高運用責任者兼務。
BSテレビ東京「日経プラス9」レギュラーコメンテーターも務めるなどメディア出演多数。
コモンズ投信は、骨太な長期投資家として特色があり、親子で経済や金融の知識を学べるセミナーも積極的に展開している。
著書に『97.7%の人が儲けている「投資の成功法則」(日本実業出版社)』などがある。
-
運用状況について
4月、当ファンドは▲0.91%の下落となりました。組入銘柄の中では5%以上上昇した銘柄が16社ありパフォーマンスに貢献しました。組入上位銘柄の騰落率では、任天堂+11.50%、コナミG+10.21%が上位2銘柄、デクセリアルズ▲4.54%、アンビスHD▲3.81%が下位2銘柄となりました。
新たにポートフォリオに加えた銘柄はありません。株式組入比率は97.3%(前月末比+0.8%)としています。 -
マーケットの動き
4月の内外株式市場は、3月に発生した欧米での金融危機対応の進展、米国景気減速に伴う物価下落期待の高まりなどから株高となりました。米国での金融不安は完全には払拭されていませんが、資金調達市場での緊張緩和のためFRB(米連邦準備制度理事会)による流動性の供給を株式市場が好感した印象です。
国内株式市場では、植田日銀新総裁が現行の金融政策を当面維持する姿勢を示したことで、市場に安心感をもたらしました。
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投資環境の見通し
当ファンドは、中期的に大きく変化する企業への投資を行っています。今月は、経済再開やインバウンドの内需関連、アニメ、ゲームのエンタメ関連企業が好調だった一方で、バイク王やネクステージなど決算を受けて短期的に大きく下落する銘柄がありました。成長株は、まだ相対的に低調ですが、米国の利上げのピークアウトが意識されるなれる中、徐々に回復してくると考えています。
ファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
コモンズ投信
コモンズ30ファンド
|
41,320円
99円
|
9.45%
|
1.078% | ||
コモンズ投信
ザ・2020ビジョン
|
22,859円
35円
|
5.82%
|
1.265% |
海外株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

シニア・ポートフォリオ・マネジャー 元木宏
フォード自動車株式会社の財務統括本部でアナリストとして勤務した後、1994年にアライアンス・キャピタル・アセット・マネジメント社にアナリストとして入社。
その後、執行役員・株式運用部長を歴任。2005年にAIGインベストメンツ社(2009年よりパインブリッジ・インベストメンツ社に商号変更)に常務執行役員・運用本部長として入社。
2018年にファイブスター投信投資顧問株式会社にシニア・ポートフォリオ・マネジャーとして入社。
-
投資状況について
今月の当ファンドの基準価額は、前月末比-0.94%の下落率となりました。
4月は、2023年の業績予想に基づいて銘柄の売買を積極的に行いました。また、3月に続き、ポートフォリオのベータ値(株式市場全体に対する感応度)を高める方向の銘柄を買い増すなどの調整を行いました。 -
マーケットの動き
ベトナム国家銀行が信頼感の低下している社債市場や銀行の貸出しへの返済条件見直しに関しての対策を打ち出しました。大幅下落していた一部不動産開発会社の株価は、落ち着きを取り戻した様子を示しました。
4月のVN指数は1.5%下落、米国S&P500種指数は1.5%上昇、米国10年債利回りは3.42%に低下、ドルは対円で2.6%上昇、ベトナムドンは対ドル0.1%上昇、WTI原油先物価格は1.5%上昇しました。 -
投資環境の見通し
主な経済指標では、4月の鉱工業生産指数の伸び率は前年同月比+0.5%増加と、前月の減少から増加に転じましたが、製造業購買担当者景気指数(PMI)は46.7と前月から下落し、4月の輸出額は前年同月比-17.1%減少となりました。しかし、中国のゼロコロナ政策からの転換による好影響や、米国の政策金利の引き上げ終了が予想されており、年の後半に向けてベトナム経済は回復基調を示すものと期待しています。
元木宏氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス)
|
16,051円
-26円
|
-26.88%
|
2.167% |
※本記事は、市場環境に関する情報の提供を目的として、作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではなく、いかなる内容も将来の市場環境等を保証するものではありません。
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
---|---|---|---|
1 | ザ・2020ビジョン | コモンズ |
★
★
★
|
2 | ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス) | ファイブスター |
★
★
★
|
3 | コモンズ30ファンド | コモンズ |
★
★
|
4 | MASAMITSU日本株戦略ファンド | ファイブスター |
★
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|
このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
資産運用のトレンド情報や、初心者が楽しく学べるお金の基本コラムなど、資産形成をするすべての人に向けた記事を提供します。
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ファンド名 | 基準価額 | 前日比 |
---|---|---|
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスF | 42,908円 | 2540円 |
三菱UFJトピックスオープン | 24,216円 | 1430円 |
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