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みんかぶプレミアムとは2019年8月28日~30日、第7回アフリカ開発会議(TICAD7)が横浜で開催されます。このアフリカ開発会議は、1993年に日本が立ち上げたアフリカ開発に関する首脳級国際会議です。2013年までは5年毎、2016年から3年毎に開催され、今年その7回目が開催されるのです。今回のTICAD7では、「アフリカに躍進を!ひと、技術、イノベーションで。」というテーマのもと、
1. イノベーションと民間セクターの関与を通じた経済構造転換の促進及びビジネス環境の改善
2. 持続可能かつ強靭な社会の深化
3. 平和と安定の強化(アフリカ自身による前向きな動きを後押し)
という3点について、議論される事になっています。
このようなテーマを見て思うのは、アフリカに対して「アフリカは投資対象というよりも、援助をしなければいけない国」なのではないかということです。確かに、アフリカの多くの国で電力や道路網などのインフラが未整備で、これが製造業進出のネックとなっています。また法令も未整備であったり、官公庁の人材も不足している。政情不安やテロ、紛争が発生する可能性も高い。そうした、ビジネスを行う上でのリスクが高いもの事実です。
しかし、よく見る必要があります。アフリカ経済の急成長ぶりを。今やアフリカは「援助対象地」ではなく、「投資対象地」として世界の注目を浴び、アフリカの人々もそれを自覚するほどになっているのです。
成長のきっかけは、中国など新興国の経済成長で資源需要が急増し、豊富な天然資源を有するアフリカ諸国に多額の資源マネーが流入したことでした。そして資源生産国で本格化した成長は、周囲の非資源生産国にも波及、急成長はアフリカ諸国共有の現象となったのです。経済成長すれば、所得水準の向上で消費が拡大し、企業にとって新たなビジネスチャンスが産まれます。日本企業の中でも、ナイジェリアを中心に販売網を拡大する味の素(2802)やケニアでインスタントラーメンを販売する日清食品(2897)のように成功を収める企業も現れています。
ところが、伝統的にアフリカとの結びつきが強い欧米企業や、今世紀に入ってアフリカ投資を増やした中国、インドなどの企業と比べて、日本企業は出遅れているのです。2017年時点の対アフリカ直接投資残高上位10カ国は、フランス640億ドル、オランダ630億ドル、米国500億ドル、英国・中国ともに430億ドル、イタリア280億ドル、南アフリカ270億ドル、シンガポール190億ドル、香港160億ドル、インド130億ドルとなっています。日本はトップ10に入っていないのです。
欧州とは古くから貿易関係を結んできたアフリカも、現在では他の途上地域との南南貿易が半数を占めるようになっています。中国は過去10年間でアフリカとの貿易を倍加させ、今は全体の17%を占めるまでに拡大しています。ただ、インフラ投資や中国企業進出の時、中国が本国から大量の労働者を送り込むため、現地に富が落ちず、現地の雇用改善や貧困問題の解決につながらないなど、中国のやり方に反発の声が上がるなか、今後はインドやブラジルが将来的に中国の地位にとって変わる可能性も指摘されています。それと、アフリカ大陸内での貿易額の増加です。政治的立場は違っても、経済成長を目指すという共通の目的を持つ国同士で二国間協定を結ぶ機会が増え、それが大陸内の新たな貿易協定に発展し、新興の商業圏の構築に繋がり、インフラ投資を促しているのです。
2030年までには、アフリカで大幅に都市化が進み、人口の半数が都市に暮らすようになると見られています。規模の大きなアフリカの18都市を合わせると、消費支出はおよそ1兆3000億ドルにのぼると見られています。この結果、生産性と需要が高まり、さらなる投資が期待されます。
アフリカの経済はこれからますます発展していくと思われます。長期投資を考えるならば、アフリカ投資については、一度は考えておく必要があるでしょう。ところが、アフリカ関連のファンドの数はそれほどないのが現状です。アフリカの中でも東アフリカの経済発展は目覚ましいのですが、東アフリカに投資ができるファンドは存在しません。アフリカ投資に関する関心の高まりとともに、アフリカ関連のファンドが今後増えてくることを期待したいと思います。
第7回アフリカ開発会議(TICAD7)(外務省)
『未来予測2025』ティム・ジョーンズ&キョロライン・デューイング著(早川書房)
『アフリカを見る アフリカから見る』白戸圭一著(ちくま新書
配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング (1年) |
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1 |
野 村
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