長期投資のすすめ3~お金を会社に「貸す」投資~

前回は世界の利回りについて考えてみました。日本では預金金利から得られるリターンは微々たるものですが、世界を見渡せば金利が残っている国もあります。現地通貨建てなので円換算した際に変わってしまいますが、もし1%複利の差があれば、時間によって、ものすごく大きな違いになります。
出所:㈱ミンカブ・ジ・インフォノイドにて作成
定期預金を0.01%とすると、ほぼお金は増えません。100万円の定期預金だと1年間で利息は100円です。お金をATMから降ろす手数料にすらなりません。なので、仮に35年間という時間を経たとしても上図の一番下の通りになってしまいます。これがもし、1%複利だと1.47倍になっています。長期的な視野で預金以外にお金を移すことで老後の生活がここまで大きく変わってくるのです。
しかし、普通預金では0.001%、定期預金でも0,01%です。何をすれば金利を得ることができるのでしょうか?
会社にお金を貸す
銀行に預ける以外にもお金を使ってできる投資の方法がいくつかあります。基本は「貸す」と「買う」です。まずはリスクの低い「貸す」投資について考えてみたいと思います。お金以外でも身近な例で考えてみてください。家族や友達や知人に何かを貸した時、借りたときには返して終わりですが、銀行やカード会社から借りた場合は金額と期間によって利息が発生します。住宅ローン等になると長期間で大きな金額になります。
これらの例は借りる方ですが、カード会社や銀行などの企業から借りるだけではなく、貸すこともできます。お金を貸す側の視点で考えてみましょう。例えば銀行は返済期日前に回収することはできません。しかし債券という借金の証書があり、返済期日にあたる償還日よりも前に売ったり買ったりすることができるのです。先ほどの預金の例で出てきたように、債券にも時間を活用することで複利効果を大きく享受できる特徴があります。この企業が発行する債券を社債といいます。
また、時間以外にも大切な要素があります。それは信用です。自分が誰かにお金を貸すとき、相手によって帰ってくる可能性が違ってきます。これは会社でも同じです。信用の低い会社はたくさん金利を払わないとお金を借りることができません。お金を順調に稼ぎ続けている会社は、お金を返せる可能性が高いですが、そうでない場合は金利を高めに負担しないと借金ができないのです。
借りる方は大変ですが、貸す方からするとチャンスになります。会社以外にも貸せる大きな相手がいます。それは国です。次回はものすごく大きな借金をする国に貸す方法を紹介します。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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