新型コロナワクチン 英米で接種始まる
株式市場で「新型コロナワクチン」への注目度が高まっている。新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、世界各国でワクチン開発の動きが活発化している。その先頭を走る米ファイザーとドイツのビオンテックが共同開発した新型コロナワクチンが昨年12月に緊急承認を受け、英国や米国で接種が始まった。米国のモデルナが開発した新型コロナワクチンも緊急承認された。
日本はファイザーとモデルナ、それに英国のアストラゼネカとワクチン供給を受けることを契約している。すでにファイザーは厚生労働省に新型コロナワクチンの製造販売承認を申請しており、20年度内の接種開始が目指されている。ファイザーやモデルナのワクチンはマイナス20~70度での保管が求められるほか、有効性や副作用などの点でなお不安要素は残されている。ただ、新型コロナワクチンが効果を発揮すれば、パンデミック(世界的大流行)の収束に大きく前進し、経済活動の再開への道を開くことになるだけに市場の期待は大きい。
日本企業の動向も注目
新型コロナワクチンに関する日本企業の開発では、アンジェス(4563)が臨床試験(治験)を実施している。同社のワクチン開発にはカネカ(4118)やタカラバイオ(4974)も協力している。また、塩野義製薬(4507)も昨年12月に同ワクチンの治験を始めたと発表した。武田薬品工業(4502)は米モデルナの新型コロナワクチンの日本国内での治験や流通を請け負っている。三菱ケミカルホールディングス(4188)は、傘下の田辺三菱製薬がカナダでワクチンの開発を進めている。リプロセル(4978)は新型コロナワクチンの研究用生体試料サンプルの供給を行っている。
今後日本国内でも始まることになる新型コロナワクチンの接種に関連しては、医薬品用アンプルやバイアル(管瓶)を手掛ける不二硝子(5212)や注射器など医療機器向けの精密金型を製造販売する不二精機(6400)などが注目されている。
注目のバイオテックファンドとは
バイオテックファンドで注目したいのは、フューチャー・バイオテック(三井住友DS)だ。レーティング評価は星4つと高評価だ。
このファンドは、世界のバイオテクノロジーおよび医療機器関連企業の株式へ投資する。
バイオテクノロジー関連企業とは、生命工学技術を応用して医療品の開発を行うバイオテクノロジー企業の他、遺伝子検査や科学・実験機器関連の企業などを指し、創業期など初期のステージにある企業から安定的な成長を確立した企業の株式まで幅広く投資する。また、医療機器関連企業とは、医療関連の機器、設備、技術等を提供する企業を指す。 バイオテクノロジー関連企業の株式、医療機器関連企業の株式への投資割合は、概ね7:3を基本としている。
25の販売会社で取り扱われている。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | フューチャー・バイオテック | 三井住友DS |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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