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特徴ある投資対象や運用をしているファンドシリーズの4回目です。
今回取材したのは、ファンド専用の特設サイトを立ち上げるなど、最近注目が高まっている「顔の見える運用」のファンド「げんせん投信」(設定・運用 ニッセイアセットマネジメント)です。「顔の見える運用」の取り組みや運用の特色について、当ファンドを運用している同社の伊藤琢様にお話を伺ってきました。
―このファンドは、運用担当者が様々な情報を発信しており、まさに「運用担当者の顔が見えるファンド」だと思います。こういった取り組みの経緯や背景を教えてください。
実は、「顔の見える運用」というフレーズは、取材に来られた新聞社の方がつけたんです。私自身は、新しいファンドを立ち上げるのにあたって、「顔が見えること」に加えて、ファンドの内容や思い、コンセプトなどを情報開示するのは当たり前のことと考えていました。私が「ひふみ投信」のレオス・キャピタルワークス出身で、同社の藤野社長の取り組みを近くで見てきたという背景もあり、お客様に対して前面に立ち、お客様と対話するようなファンドというものをイメージしていました。
また、昨今の風潮から、お客様と向き合うようなファンドが必要ということは、社内的にも共通した認識でした。なので、マーケティング上の戦略として、「顔の見える運用」のファンドを作ろうと考えていたわけではなく、ごく自然の流れで、運用する側から積極的に情報を発信したり、お客様と交流するような場を設けていこうとなりました。
―特設サイトの運営など、お客様に情報を発信するのにあたって、苦労話があれば教えてください。
正直なところ、毎日苦労しています(笑)。毎週、関係者間で「こういったコンテンツが必要ではないか」といったことを議論し、日々手探り状態でサイトの改善を続けながら、運営しています。例えば、「企業訪問シリーズ」として、投資先の企業に直接インタビューを実施し、会社の事業に対する経営陣の思いなどを掲載したりしています。こういったコンテンツは、他のファンドでは見受けられないものです。「マネーフォワード」、「すららネット」などの企業訪問レポートを掲載していますので、是非、ご覧いただければと思います。
特設サイトを通した情報発信に加えて、SNSを利用したファンドに関するコミュニティの形成などは、投信の直販を実施していない運用会社としては、前例のない取り組みだと思います。現状の残高からすると、非常にチャレンジングな目標にはなりますが、「ひふみプラス」を超えるようなファンドを目指し、これからも様々な情報を発信できればと考えています。
―次に、ファンドの中身について伺います。国内株式に投資するアクティブファンドは数多く存在していますが、このファンドの特徴を教えてください。
このファンドの銘柄選定においては、競争力の源泉である「目に見えない資産」を重視しています。スクリーニングやスマートβなどの目に見える数値を分析して、投資先を選定するような手法はあまり意味がないと考えています。そのような投資では、「勝てない」と考えているためです。本当に成長し続ける銘柄を探すために最も重要なことは、「目に見えない資産」を徹底的に分析することだと考えています。
「目に見えない資産」とは、主に「組織資産」「人的資産」「顧客資産」の3つのことを指しています。「組織資産」とは、企業で共有されている文化などから生み出される組織全体としてのチカラ、「人的資産」とは、活き活きと働き、プロフェッショナルとして成長している従業員のチカラ、「顧客資産」とは、製品・サービスに対する顧客からの支持のことをそれぞれ指しています。これらの資産を保有している企業こそ、本当に成長し続けていく企業であると我々は考えています。
※上記はバリュークリエイト社の企業価値評価のフレームワークをもとに、ニッセイアセットマネジメントが作成したイメージ図
です。
―「目に見えない資産」について、具体的な投資銘柄を交えながら教えていただけないでしょうか。
皆様がよく知っている銘柄でもあるヤクルトについて紹介します。
この企業の主力製品である乳酸菌飲料「ヤクルト」は、感染症で命を落とす人々を救いたいという京都大学の代田 稔博士の強い思いから、誕生しました。この強い思いこそが、ヤクルトの組織資産と言えます。この代田博士の強い思いに共感する方が徐々に増えていき、そういった思いを持つ従業員の方が人的資産になっていきました。ヤクルトは、消費者に直接ヤクルトを届けることに強いこだわりを持っており、販売の大部分をヤクルトレディーが担っていますが、これも創業の理念(=組織資産)を守るためという一面があります。そして、この思いに共感してもらえる顧客、すなわち顧客資産が徐々に増えていくことで、企業として大きく拡大していき、現在では、ヤクルトはアフリカを除くすべての大陸に進出しています。組織資産を起点にして、人的資産、顧客資産が段々と拡大していった素晴らしい銘柄と言えます。
もう1つ、任天堂についても紹介します。
かつてWiiUの販売不振などもあり、3期連続で営業赤字となり、株価が1万円台まで下落していた時期があるのですが、当ファンドでは、その時期にトップウェイト銘柄として、組入れをおこないました。当時の任天堂に取材したところ、安心した遊びや新しい体験を生み出し続けるという任天堂としての信念(=組織資産)が、社長ら経営陣だけでなく、働いている従業員(=人的資産)も含めて、まったく揺るいでいないことを確信できました。また、任天堂を支持する顧客(=顧客資産)は世界中におり、これらが全く毀損していないことも分かりました。ただ、プロダクトサイクルが合わなかっただけなのです。その後のNintendo Switchの大ヒットによる大幅な株価上昇は誰もが知っているかと思いますが、「目に見えない資産」のアプローチがあったからこそ、我々はいち早く任天堂の復活に確信を持つことができたと思っています。
―ファンドのパフォーマンスについても教えてください。
ファンドの運用期間はまだ1年程度と短いのですが、このファンドのマザーファンドであるニッセイ国内株式GENSENマザーファンドは、2014年10月より運用しているので、過去実績が気になる方は参考にしていただければと思います。約4年間の運用において、年次ベースで、TOPIXを10%以上アウトパフォームしており、このようなファンドはあまり多くないかと思います。
【マザーファンドの累積リターンの推移】
出所)ブルームバーグのデータをもとにニッセイアセットマネジメント作成
上記は、当ファンドのマザーファンドであるニッセイ国内株式GENSENマザーファンドの運用実績(報酬等控除前)を示した
ものです。当ファンドの運用実績ではありません。
データ期間:2014年10月2日(マザーファンド設定日)~2018年6月末(月次)
【インタビュアーより】
今回の取材のキーワードは「見える」。
「顔が見える運用」のげんせん投信の特設サイトをみれば、企業の「目に見えない資産」が見えてくる・・・
「目に見えない資産」を持つ企業の例として、「ヤクルト」と「任天堂」の2銘柄についてご紹介しました。他にも、げんせん投信の特設サイトの「銘柄紹介アーカイブ」で「エン・ジャパン」、「オリエンタルランド」などの「目に見えない資産」を見ることができます。
配信元:NTTデータエービック
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みんかぶプレミアムとはファンド名 | 基準価額 (前日比) |
|
---|---|---|
1
位
|
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) |
33,532円
+611円
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2
位
|
インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)(世界のベスト) |
9,426円
+59円
|
3
位
|
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) |
27,240円
+375円
|
4
位
|
iFreeNEXT FANG+インデックス |
70,695円
+1,591円
|
5
位
|
netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし) |
39,605円
+768円
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