グローバルニッチ オンリーワンこそ飛躍の原動力
高い技術力や他社の追随を許さない製品・サービスを有する企業は、それだけ収益成長に向けた伸びしろを持っていることになり、株式市場でも高評価の対象となる。企業の規模としては大手といえなくても、成長分野における特定領域でオンリーワンともいえる圧倒的なシェアを確保していれば、世界を舞台に常に優位なポジションで商機を捉えることが可能だ。いわゆるグローバルニッチ分野でトップに位置する銘柄が、東京市場でも有力な投資対象として脚光を浴びている。
経済産業省では20年6月、世界市場の特定分野で勝ち抜いている企業や、サプライチェーン上で重要性を増している部素材などの事業を有する優良企業を選定し、6年ぶりに「2020年版グローバルニッチトップ企業100選」として発表している。公募249社のうち113社が選定され、このうち40社あまりを上場企業が占めている。経産省では対象企業の知名度向上や海外展開を支援する方針を明示しており、上場企業においては、こうした国策支援がフォローの風として株価面にも反映されやすい。
輝き放つレーザーテクの大相場
半導体製造装置分野ではレーザーテック(6920)がグローバルニッチ銘柄の代表格として株価を大変貌させた経緯がある。同社はマスクブランクス検査装置で世界シェアをほぼ独占している。最近では次世代商品として市場急拡大途上のEUV(極端紫外線)露光装置向けで高水準の需要を獲得し、業績を飛躍させた。株価もわずか2年あまりで10倍化させるなど、文字通りのテンバガー銘柄として東京株式市場で脚光を浴びた。今後も同社に追随するような高成長・株価変貌銘柄がグローバルニッチ分野から輩出される可能性があり、必然的に投資家の熱い視線が向けられることになりそうだ。
レーザーテック(6920)を最も多く組み入れているファンド
レーザーテック(6920)を最も多く組み入れているファンドは、東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン(東京海上)だ。このファンドの投資対象は、経営者が実質的に主要な株主である企業だ。経営者およびその親族、資産管理会社等の合計持株比率(実質持株比率)が5%以上である企業に投資する。銘柄選定に際しては、経営者のリーダーシップに関する定性分析を重視しつつ、企業の成長性・収益性に比較して割安であると判断される銘柄を選別する。
同ファンドは45の金融機関で取り扱われている。
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❏圧倒的な技術力で独自の存在感を発揮するグローバルニッチトップ(GNT)
配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | 東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン | 東京海上 |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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