圧倒的な技術力で独自の存在感を発揮するグローバルニッチトップ(GNT)

グローバルニッチトップ(GNT)とは、競合相手の少ないニッチ(すき間)分野に特化することで各国の市場に深く入り込み、トップクラスの世界シェアを持っていることを指す。特定分野の技術力を磨いたGNT企業は、顧客ニーズに対応することで市場の寡占度を高め、価格決定権を握ることによって安定した収益を上げる戦略をとっている。こうした企業への投資は世界経済の成長ペースが緩やかでも着実な投資収益が期待でき、株式市場での注目度は依然として高い。
GNT企業の多くは素材や部品を手掛けていることから一般にはなじみが薄いが、例えば自転車部品およびサイクリングシューズ・ウェアなどの自転車用品の企画・開発・製造・販売を行っているシマノ(7309)の製品は全世界で販売され、なかでも変速機関連部品では高い市場占有率を誇っている。特にロードレースの自転車競技ではトップレーサーらの絶大な信頼を得ており、その好影響が一般消費者にも及んでいる。同社は市場や顧客との双方向のコミュニケーションを基本に、新たな価値を創造し、付加価値の高い製品を提供することを強みとしており、GNT企業に共通した特徴といえる。
輸出拡大の担い手としての役割も
人口減に伴う国内市場の縮小傾向により、企業が成長を持続するためには世界で稼ぐグローバル化が避けて通れず、また世界で勝負するためには他社にはない何らかの強みを持つことが重要になる。経済産業省では輸出拡大の担い手としての役割が期待できるとして、2014年3月にニッチ分野で高い市場シェアと利益率を両立させている「GNT企業100選」を発表している。
GNT関連ファンドとは
GNTに着目したファンドとしては、日興中小型グロース・ファンドがある。同ファンドの運用方針は、「ニッチなビジネスに参入する新興企業やビジネスモデルの再構築などを進める再生企業の中から、「業績モメンタム」(売上・利益成長の変化率)のより顕著な拡大が見込まれると判断する銘柄群を抽出する」である。
SBI証券、マネックス証券、松井証券、楽天証券などのネット証券やSMBC日興証券、東海東京証券などの証券会社10社で取り扱われている。手数料はどこでも同じ、3%(税抜)だ。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | 日興中小型グロース・ファンド | 日 興 |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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