海運 世界の物流回復で出番到来へ
海を利用して貨物を輸送、あるいは旅客を担う海運はグローバル経済の動向に大きく収益環境が左右される。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大によって世界的に景気は大きく落ち込んだ。新型コロナは、世界の工場であるとともに爆発的な消費を生む中国での感染拡大を発端として欧米で急速に広がり、都市封鎖など経済活動はフリーズ状態に陥った。しかし、それも新型コロナワクチンが早期に開発され足もとで加速的な普及をみせていることで、回復の道筋が見えてきた。経済活動が正常化すれば、当然ながらモノの流れも復元され、国際物流を担う海運業界にとっても順風が吹くことになる。
コンテナ・ばら積み船など急改善
コンテナ船市況は需給逼迫を背景に運賃が高騰し採算が急改善しているほか、米国や中国などでの想定を上回る自動車販売需要を背景に、自動車輸送船なども好環境を享受している。更に鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況も回復色が鮮明だ。ばら積み船の運賃動向を総合的に表すバルチック海運指数も2月以降は急速に水準を切り上げている。
今後は米中摩擦問題の再燃などが予想され、必ずしも順風満帆の収益環境が約束されているわけではない。しかし、最悪期は既に脱したとの見方が株式市場では広がっており、国内では日本郵船(9101)、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)の大手3社を中心に海運セクターに属する銘柄群が軒並み株価を急動意させ異彩を放った。投資家の海運株に対する関心も一気に高まりをみせている。
一方、現在は世界的に「脱炭素」に向けた取り組みが積極的に進められているが、海運業界もまた例外ではない。向こう10年をメドに船舶燃料のLNGへの切り替えや、将来的にはクリーンエネルギーを活用したゼロエミッション燃料の導入など、今後挑むべき課題も多く残されている。
注目のロジスティクス(物流)関連ファンドとは
ロジスティクス(物流)関連のファンドとして注目したいのは、アジア・スマートロジスティクスファンド(三井住友DS)だ。このファンドは、ロジスティクス(物流)のほか、eコマース(電子商取引)、自動化等に関連する企業を含めて、ロジスティクスビジネスにおけるイノベーションに関連し、成長が期待できる企業を「スマートロジスティクス関連企業」とし、その株式に投資する。
パフォーマンス評価のレーティングは最高評価の星5つだ。
17の金融機関で取り扱われている。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | アジア・スマートロジスティクスファンド | 三井住友DS |
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このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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