量子コンピューター　覇権争い絡み競争激化　

次世代の高速計算機である「量子コンピューター」の開発競争が激化している。

既存のコンピューターが０か１を単位に計算するのに対して、量子コンピューターは０にも１にもなる「量子ビット」を使う。膨大なデータをまとめて扱うことができるため、最先端のスーパーコンピューターが１万年かかる問題を量子コンピューターは数分程度で解くことができる。量子技術の開発は半導体や新薬、暗号技術といった産業はもちろん安全保障といった国の「覇権」争いにも関わるため、その開発競争は激化している。

米国のアルファベット傘下のグーグルやＩＢＭなどが開発の先頭を走っているほか、中国では阿里巴巴集団（アリババ・グループ）などが開発を手掛け米国を追っている。米国と中国は量子技術の開発に大量の資金を投入し、国家レベルでの競争を繰り広げている。日本も政府が予算を投入し、量子コンピューターの開発に力を入れている。ＮＥＣ（6701）は「量子アニーリング方式」と呼ばれる方式の開発を進めているほか、富士通（6702）や東芝（6502）は「疑似量子計算機」での開発を行っている。
 

中小型株ではエヌエフホールディングス（6864）が、量子コンピューター向け電子デバイスの売り上げを伸ばしている。フィックスターズ（3687）はカナダのＤウェーブ社と業務提携し、量子アニーリング方式マシン活用のコンサルティング事業を手掛けている。ＨＰＣシステムズ（6597）は量子化学計算・分子動力学計算などに強みを持つ。テラスカイ（3915）は量子コンピューターの開発子会社を設立している。ＹＫＴ（2693）は同社の子会社が扱うレーザー微細加工システムやローノイズＲＦアンプなどが量子分野の研究開発に使われているとの見方がある。ユビキタス　ＡＩコーポレーション（3858）は量子コンピューターに解読されないとされる「格子暗号」などのサービスを提供している。
 

次世代のコンピュータ関連のテクノロジーに着目したファンドとして、注目したいのは、フィデリティ・テクノロジー厳選株式ファンド（Ｊテック＋）（フィデリティ）だ。このファンドは、技術進歩や技術改良につながる、またはこれらから恩恵を受ける可能性のある商品、サービス等の提供、利用あるいは開発に従事していると判断される企業（以下「テクノロジー関連企業」）の株式を中心に投資をする。テクノロジー関連企業には、コンピュータ、半導体、電気機器、通信等の産業において製品またはサービスを開発、製造あるいは販売する企業が含まれる。

パフォーマンスを評価するレーティングは星4つと高評価を得ている。

16の金融機関で取り扱われている。

≫フィデリティ・テクノロジー厳選株式ファンド（Ｊテック＋）の販売会社

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