旅行 「GoTo」再開に期待

日本国内では、新型コロナウイルスの新規患数者が減少するなか、経済再開(リオープン)に向けた動きが強まっている。冬場に向け第6波の懸念は残るものの、足もとでは大きな打撃を受けた内需関連株の復活への期待感が高まる局面にある。そんななか、市場の注目を集めているのが旅行関連株だ。
10月末の衆院選を経て、今月10日に第2次岸田内閣が発足した。岸田政権の経済政策として、とりわけ観光需要喚起策「Go To トラベル」再開への関心が高い。Go To トラベルとは、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた旅行業界を救済するため、国内旅行を対象に宿泊・日帰り旅行の代金を支援するというもの。岸田首相は、自民党総裁選で、ワクチン証明書などと組み合わせた「Go To 2.0」を提唱した。また、自民党と連立を組む公明党も、飲食産業の支援を含む新「Go Toキャンペーン」の展開を衆院選の公約に掲げた。
旅行関連株はコロナ禍で大きな打撃を受けただけに、業績面の悪化も目立つ。また、海外旅行に伴うインバウンド需要の復活はまだ見通せない。しかし、ワクチンに加えコロナ治療薬の開発も進むなか、今後、時間をかけながらも旅行需要の復活が見込めそうだ。
空運、電鉄、ホテルなど注目
個別銘柄では、移動の足となる空運、電鉄関連で日本航空(9201)やANAホールディングス(9202)、JR東日本(9020)やJR東海(9022)など。大手旅行会社のエイチ・アイ・エス(9603)やKNT-CTホールディングス(9726)の再評価余地も大きい。また、航空券予約サイトのエアトリ(6191)やアドベンチャー(6030)のほか、旅行比較サイトのオープンドア(3926)といった旅行関連株は株価面で活躍が期待できる。テーマパークのオリエンタルランド(4661)やホテルの帝国ホテル(9708)、共立メンテナンス(9616)なども注目される。
旅行関連ファンドとは
旅行関連ファンドとしては、野村サービス関連株ファンド(もてなしの心)(野村)や世界ツーリズム株式ファンド(世界の旅)(CAM)がある。
野村サービス関連株ファンド(もてなしの心)(野村)は、国内のおもてなし関連企業の株式を実質的な主要投資対象としている。「おもてなし関連企業」とは、世界で高く評価される日本独自のサービスや高品質の製品を国内外のユーザーに提供する企業のことを指す。小売業や百貨店・コンビニ、レジャー・旅行、運輸、食料品等のテーマを中心として、サービスや製品を通じて高い顧客満足度を提供する企業を対象としている。組入れ上位には、ソニーグループ(6758)や畜産系エキスの天然調味料で首位のアリアケジャパン(2815)がきている。
世界ツーリズム株式ファンド(世界の旅)(CAM)は、世界各国・地域の取引所に上場している旅行関連企業が発行する株式に投資をする。旅行予約サイトを運営する米国の会社である ブッキング ホールディングス(BKNG)や、米国のクルーズ客船運航会社カーニバル(CCL)などが投資対象だ。
【関連記事】
配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
---|---|---|---|
1 | 世界ツーリズム株式ファンド(世界の旅) | CAM |
★
★
|
このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
資産運用のトレンド情報や、初心者が楽しく学べるお金の基本コラムなど、資産形成をするすべての人に向けた記事を提供します。
新着記事
最近見た銘柄
投資信託ランキング
4月の投資信託おすすめ銘柄5選
人気記事ランキング
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト