パワー半導体 脱炭素で成長加速へ

パワー半導体は、半導体の中でもモーターや照明などの制御や電力の変換を行うもので、交流と直流の変換、電圧の変換などによるモーターの駆動、バッテリーの充電などに使われる。太陽光や風力で発電した電気を無駄なく送電線に送ることや、電気自動車(EV)を駆動するモーターの回転速度をコントロールすることが可能で、電力損失を少なくできることから自動車の電動化や送電インフラにおける電力損失の低減など、CO2の排出量削減に貢献するデバイスと位置づけられている。世界市場の規模は現時点の約3兆円から2030年に5兆円、50年には10兆円になるといわれている。
各社の取り組み強化に注目
パワー半導体の世界市場で上位を占めるのは、ドイツのインフィニオンテクノロジーズやアメリカのオン・セミコンダクター、スイスのSTマイクロエレクトロニクスなどの海外企業だが、こうした企業に伍して日本の三菱電機(6503)や東芝(6502)、富士電機(6504)、ローム(6963)、ルネサスエレクトロニクス(6723)といった企業も存在感を放っている。
なかで三菱電は昨年11月に開催した重点成長事業説明会で、25年度までにパワー半導体事業に約1300億円を投資すると発表。富士電機も昨年10月の22年3月期第2四半期の決算説明会で約400億円を追加投資することを明らかにした。また、ロームも昨年12月にパワー半導体の駆動に使う大規模集積回路(LSI)を増産するためマレーシア工場に新棟を建設すると発表するなど、各社は事業強化に向けた取り組みを強めている。世界的に「脱炭素」の動きが加速するなか、更なる需要拡大が期待できる分野だけに、こうした各社の取り組みに注目したい。
注目の半導体関連ファンドとは
半導体関連銘柄に投資するファンドで注目したいのは、フィデリティ・テクノロジー厳選株式ファンド(Jテック+)(フィデリティ)だ。このファンドは、技術進歩や技術改良につながる、またはこれらから恩恵を受ける可能性のある商品、サービス等の提供、利用あるいは開発に従事していると判断されるテクノロジー関連企業に投資する。テクノロジー関連企業には、コンピュータ、半導体、電気機器、通信等の産業において製品またはサービスを開発、製造あるいは販売する企業が含まれる。
レーティングは1年、3年、5年、全て最高評価の星5つと良好だ。
現在17の金融機関で取り扱われている。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | フィデリティ・テクノロジー厳選株式ファンド(Jテック+) | フィデリティ |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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