プロから見たマーケット情報と今後の見通し【2023年08月版】

様々なファンドを運用するプロ(運用会社のファンドマネージャー)が考える、マーケット情報や各ファンドに関連する今後の見通しについてご紹介します。
本コンテンツは随時更新でお届けしており、各社独自の観点や時間軸でのコメントになっているため、様々な視点からマーケットの動きを考えることができます。
各コメントは、最大200文字の制限がありますので、もっと詳しく知りたい方は引用元をチェックしてみて下さい。
国内株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

チーフ・ポートフォリオ・マネジャー 大木將充
日本興業銀行、マッキンゼー を経て、リーマンブラザーズ証券、ドイツ証券等 の外資系証券で金融セクターのアナリスト業務に従事、「 世界で一番リスクを取るアナリスト 」 と呼ばれる。
高杉良氏著の「虚像の政商」に登場するアナリストの実在モデル。
2010年ファンドマネジャーに転身。「MASAMITSU日本株戦略ファンド」の責任者。
2021年「日本株爆騰!‘ 80 年代バブルを超える大相場が来る」出版。
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投資状況について
当月は、大型株・小型株の区別に拘らず、中長期的な成長力を重視した銘柄選択を心掛けました。その結果として、日経平均株価は上回ったものの、TOPIXを下回るリターンになりました。しかし、それはバリュー株優位の相場がもたらした部分が大きく、運用の感触は必ずしも悪くないと思っております。
銘柄選択において、前月に引き続き、「後追い」ではなく「先回り」ができる形になってきております。 -
マーケットの動き
日経平均-0.1%、TOPIX+1.5%、マザーズ指数-4.7%で、日経平均は月次ベースで今年初めて下落しました。
米国株の堅調推移や米CPIの伸び鈍化等の好材料の作用が強かったが、日本株は年金売り観測等の需給悪化懸念や第1四半期決算前の薄商いなどを背景に伸び悩む形となりました。
月末の日銀によるYCC政策の実質撤廃のネガティブな影響が一時的なものにとどまった事も追加的なポジティブ材料と考えられます。 -
投資環境の見通し
日本株に対する強気の見方は基本的に変わりありません。主因は①今年は日本経済・株の成長力が他国比で相対的優位を示す、②世界的にアンダーウエイトであった日本株は需給的に買われる余地が大きい、③インフレ定着の可能性、④その他日本株にポジティブに作用する要因が極めて多いこと、です。更に言えば下期には来期企業業績の10%程度の増益見通しも材料に加わり、日本株をファンダメンタルから下押しする効果も見込めます。
大木將充氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
MASAMITSU日本株戦略ファンド
|
18,729円
-5円
|
21.37%
|
1.859% |
コモンズ投信株式会社の見通し

代表取締役社長兼最高運用責任者 伊井哲朗
名古屋市出身、山一證券入社後、主に営業企画部に在籍し営業戦略を担当。
その後、メリルリンチ日本証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)の設立に参画し約10年在籍。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月から最高運用責任者兼務。
BSテレビ東京「日経プラス9」レギュラーコメンテーターも務めるなどメディア出演多数。
コモンズ投信は、骨太な長期投資家として特色があり、親子で経済や金融の知識を学べるセミナーも積極的に展開している。
著書に『97.7%の人が儲けている「投資の成功法則」(日本実業出版社)』などがある。
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運用状況について
7月、当ファンドは+0.42%の上昇となりました。組入銘柄の中では5%以上上昇した銘柄が12社ありパフォーマンスに貢献しました。組入上位銘柄の騰落率では、サンリオ+7.33%、双日+6.23%が上位2銘柄、任天堂▲1.41%、レーザーテック▲0.46%が下位2銘柄となりました。
新たにポートフォリオに加えた銘柄はありませんでした。株式組入比率は97.5%(前月末比+0.3%)としています。 -
マーケットの動き
7月の内外株式市場は、世界的に堅調な相場展開が続きました。特に米国ではNYダウが歴史上過去最高と並ぶ13連騰となり、サマーラリーの様相でした。7月後半は、日・米・欧の金融政策決定会議が続きました。米・欧ではともに0.25%の利上げが決定され、日本でも日銀によるYCC(イールドカーブ・コントロール)運用が柔軟化されました。国内株式市場は、日銀の金融政策の調整を消化し月間の下げ幅を縮めて終わりました。
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投資環境の見通し
当ファンドは、中期的に大きく変化する企業への投資を行っています。インバウンド需要の拡大を見込んで投資を続けてきましたサンリオ、三越伊勢丹HDが株価の上昇とともに組入上位に登場しています。さまざまなテーマが株式市場で話題になりますが、産業構造や社会の大きな変化を捉えて企業価値を向上させる銘柄へ投資を続けています。引き続き、ご期待ください。
ファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
コモンズ投信
コモンズ30ファンド
|
45,949円
216円
|
25.60%
|
1.078% | ||
コモンズ投信
ザ・2020ビジョン
|
24,357円
-207円
|
12.55%
|
1.265% |
海外株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

シニア・ポートフォリオ・マネジャー 元木宏
フォード自動車株式会社の財務統括本部でアナリストとして勤務した後、1994年にアライアンス・キャピタル・アセット・マネジメント社にアナリストとして入社。
その後、執行役員・株式運用部長を歴任。2005年にAIGインベストメンツ社(2009年よりパインブリッジ・インベストメンツ社に商号変更)に常務執行役員・運用本部長として入社。
2018年にファイブスター投信投資顧問株式会社にシニア・ポートフォリオ・マネジャーとして入社。
-
投資状況について
今月の当ファンドの基準価額は、前月末比+6.44%の上昇率となりました。
7月は、前月に続いて、現金割合は必要最小限とし、高い株式投資割合を維持しました。また、4-6月期決算結果の分析に基づいて、積極的な売買を行いました。 -
マーケットの動き
米国のインフレ鎮静化によって政策金利の引き締めが最終局面に近づいている事を好感して、投資家心理が強気に傾いたことが株価上昇をもたらし、ベトナムVN指数は10か月ぶりに1,200ポイントの節目を回復し、9.2%上昇しました。年初来の厳しい経済環境を反映して4-6月期の企業決算は強弱まちまちですが、これはあくまで過去の反映であって年末にかけての景気回復期待が株価を押し上げているものと考えます。
-
投資環境の見通し
ベトナムの主な経済指標では、7月の鉱工業生産指数の伸び率は前年同月比+3.7%増加と前月より上昇し、製造業購買担当者景気指数も48.7と前月から引き続き改善し、少しずつでは有るものの景気の回復基調が数字にも表れています。一方、7月の輸出額は前年同月比-3.5%とマイナスでした。年の後半に向けて、中国の景気回復や米国のインフレ鎮静化によって、ベトナム経済は回復基調を示すものと期待しています。
元木宏氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス)
|
20,232円
440円
|
2.76%
|
2.167% |
※本記事は、市場環境に関する情報の提供を目的として、作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではなく、いかなる内容も将来の市場環境等を保証するものではありません。
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | ザ・2020ビジョン | コモンズ |
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2 | ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス) | ファイブスター |
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3 | MASAMITSU日本株戦略ファンド | ファイブスター |
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4 | コモンズ30ファンド | コモンズ |
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このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
資産運用のトレンド情報や、初心者が楽しく学べるお金の基本コラムなど、資産形成をするすべての人に向けた記事を提供します。
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ファンド名 | 基準価額 | 前日比 |
---|---|---|
米国インフラ関連株式ファンド<為替ヘッジあり> | 19,069円 | 352円 |
iシェアーズ 上場プライベート・エクイティ・インデックスF | 24,149円 | 481円 |
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