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インタビューメガトレンドが支えるピクテのテーマ株式運用戦略

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2019/05/21 17:54

メガトレンドが支えるピクテのテーマ株式運用戦略

メガトレンドというキーワードを聞いたことがあるだろうか? 流行が1年で入れ替わると言われているのに対し、それは10~15年と長期にわたり世界に影響を与え続ける「未来をつかさどるトレンド」を指す。そのメガトレンドを独自で策定し、そこから導き出した投資テーマを株式運用戦略に用いるピクテ投信投資顧問(以下「ピクテ」という)は、世界の富裕層に支持される投資哲学を持つことでも知られる。今回は同社の投資哲学やメガトレンドについてピクテ投資戦略部ストラテジスト田中純平様に話をうかがった。

 

ーでは、あらためて御社の歴史や特徴についてお聞かせください。

 

ピクテは、スイス・ジュネーブで生まれたプライベートバンクにその源流があります。 ナポレオン戦争時に貴族たちが財産を守るために頼ったのがピクテをはじめとするプライベートバンクで、ピクテは2世紀にわたり、世界の王侯貴族などの富裕層を中心とした顧客に資産保全サービスを提供してきました。日本では、1981年に東京事務所を設立、個人向けの投資信託業務には1997年に参入し、アクティブ運用に強みを持つ外資系の資産運用会社の一角として、投資信託の提供を行っています。

 

世界の富裕層に支持され続ける理由とは何だと思われますか?

 

大切な資金を預けるに足るだけの「信頼」を得ているからだと思います。これまで歴史的危機や動乱を幾度も経験しながら、ピクテは200年以上にわたって一貫してお客様の資産保全に努めてきた実績があります。その長い経験に裏打ちされた運用哲学、すなわち徹底した分散投資と長期投資が、お客様から支持されている理由だと考えられます。

 

ピクテがパートナー制で運営されているというのも、大きな特徴です。株主が会社のオーナーとなる一般的な金融機関と異なり、ピクテはパートナー(共同経営責任者)自身がオーナーです。そのため、短期的な利益を追求する株主の圧力からは無縁です。また、パートナーの平均在任期間が20年程度に及ぶため、長期的な視点に立ってお客様の資産保全に努めることができます。さらに、パートナーの任期が重複しているため、各パートナーの有する知識、経験、価値観などが途切れることなく、次世代に引き継がれていきます。お客様の資産を保全するために適した経営や運用が、長期にわたり実践されていることが、継続して支持して頂ける要因ではないでしょうか。

 

ピクテのパートナー(2019年3月末現在)

ピクテのパートナー

©Jillian Edelstein for the Pictet Group.

 

ーではメガトレンドについてお聞きします。そもそもメガトレンドとはどのようなものでしょうか?

よくあるテーマ株ファンドなどと何が違うのでしょうか?

 

 メガトレンドは、「10年~15年の長期にわたり継続して世界に影響を及ぼし、未来を形作るもの」と定義しています。「流行」や「トレンド」といった言葉を使うことがありますが、メガトレンドと比較すると、いずれも短い期間の事象を捉えたものです。ピクテでは、デンマークのコペンハーゲン未来学研究所の助言を受け、「技術革新」や「人口動態」など14のメガトレンドを策定しています。この研究所は、1970年にOECD(経済協力開発機構)と提携し設立された、経済、政治科学、民族学、工学、社会学、技術に関する研究を行う機関です。

 

メガトレンドのイメージ

出所:ピクテ投信投資顧問

 

ピクテのテーマ株式運用の投資テーマは、複数のメガトレンドの結びつきから生まれます。たとえば、バイオテックという投資テーマは、「技術革新」「経済成長」「医療・健康への関心」「人口動態の変化」という4つのメガトレンドから形成されます。ピクテでは、規律ある運用アプローチによって、選別されたメガトレンドを基にテーマ型戦略を構築し、投資家の皆様に様々な投資機会をご提供しています。ベンチマークという制約に縛られず、世界的な大潮流からリターンを得ることを追求したテーマ株式戦略を取り入れていることが、一般的なテーマ株ファンドとの違いではないでしょうか。

 

投資テーマ毎のメガトレンド例

出所:ピクテ投信投資顧問

 

ーほかにはどのような投資テーマがあるのですか?また、実際どのように運用されるのでしょうか?

 

日本では、先ほど挙げた「バイオテック」のほかにも、「セキュリティ」や「ロボティクス」、「プレミアム・ブランド」といった投資テーマのファンドをご提供しています。たとえば、「セキュリティ」の場合、ホームセキュリティだけでなく、キャッシュレス決済やサイバーセキュリティ、食品・医薬品検査など、幅広いセキュリティ関連企業を投資対象としています。

 

実際の運用にあたっては、実務家や研究者などの中立的な立場の専門家と意見交換を行う「アドバイザリー・ボード」を定期的に招致し、運用に活かしています。アドバイザリー・ボードには、金融業界ではない中立的な立場の意見を取り入れることにより、最新技術の動向やトレンドの変化といった多角的な視点から銘柄発掘を行える利点があります。

 

また、銘柄選定の過程ではピクテ独自の「ピュリティ(関連事業比率)」を重視した分析を行います。各企業の事業全体に占める「投資テーマに関連した事業」の比率を重視したスクリーニングを行うことによって、その投資テーマの長期的な成長を享受できるポートフォリオ構築を目指しています。

 

さらに、各企業のESG(環境・社会・ガバナンス)への取り組みも考慮した運用も行われています。例えば、「セキュリティ」を投資テーマとしたファンドでは、武器や軍事関連、原子力関連事業の売上高が全体の5%以上を占める企業を除外しています。また、ESGの観点からリスクの高い企業は、ポートフォリオ構築プロセスにおいてマイナスの評価を受けます。

 

では最後に投資家に向けてメッセージがあればお願いします。

 

ピクテの投資哲学でもある徹底した分散投資と長期投資は、お客様の資産運用において非常に重要です。そのため、メガトレンドのように10年~15年の長期にわたって、継続して世界に影響を及ぼす大潮流から恩恵を受ける投資テーマの選別が欠かせません。また、先ほどご紹介した「セキュリティ」のように、同じ投資テーマにおいても、ホームセキュリティ、サイバーセキュリティ、キャッシュレス決済や食品・医薬品検査など、幅広いセキュリティ関連銘柄に分散投資することも重要です。加えて、異なるテーマのファンドを組み合わせながら長期で運用していただくことで、リスクリターンの向上も期待できます。

 

ピクテが展開する「iTrust」シリーズのラインアップには、今回ご紹介させていただいたメガトレンドに注目したファンドを取り揃えているので、ぜひご参考にしていただきたいと思います。

 

 

【インタビュアーより】

投資信託を選ぶ際に、一時的なパフォーマンスやリターンなどの定量情報だけで判断する投資家も多いかもしれませんが、その運用会社がどういったルーツや投資哲学の持ち主なのか?といった定性情報も判断材料の一つではないでしょうか。また、同社が提唱する複数のメガトレンドから導き出すテーマへの投資というのは、いわば自分達の生活や社会をより良くするための未来への投資であり、社会貢献活動の一つと捉えることができます。これからの参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

出所:NTTデータエービック


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