巣ごもり 新型コロナを背景に有力テーマに浮上
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い世界経済への影響が懸念されている。人と人との接触をできる限り軽減する方策が官民を挙げて進められるなか、経済の歯車が多方面でストップするような状況に陥っている。企業側にすれば製造業のサプライチェーン・リスクが重荷となるほか、個人消費の低迷が消費関連企業の業績に大きなダメージを与えることが予想され、株式市場でも負の連鎖が警戒されている。
しかし、一方で今の環境下で収益機会を拡大させる業態も少なからずある。外出の抑制や移動制限を背景に、個人の消費形態も在宅消費、いわゆる「巣ごもり」を選択する動きが強まっている。巣ごもりとは鳥などが巣にこもることを意味するが、これが転じて休日などに外出せずに家で過ごすことを称するようになった。当然ながら、消費もそれに見合う形で変化を遂げる。商業施設や娯楽施設においては逆風となる半面、モノを購入する際にネット通販への需要を促進させたり、娯楽分野ではスマートフォンゲームや動画配信、電子書籍といったニーズを増幅させる状況を生んでいる。また、これを契機にパッケージからデジタルへの流通構造の変化が中期的に加速していく可能性がある。
アマゾン人気は東京市場にも波及
総務省が発表した1月の家計消費状況調査によると、ネットショッピングの支出額は前年同月比8.9%増と高い伸びを示した。新型コロナウイルスの世界的な感染が確認されるなかで2月、3月と伸びが更に高まる方向が読める。また、米国株市場では全体相場が崩落するなか、EC(電子商取引)のシンボルストックであるアマゾンの株価は相対的に頑強な値動きを示し、脚光を浴びている。そしてこのアマゾン株(AMZN)が選好される流れは東京市場にも波及しており、巣ごもり関連は投資テーマとして今後一段と存在感を高めていく可能性が高い。
アマゾン株を多く組み入れるファンド
米国のアマゾン株(AMZN)を最も多く組み入れているファンドは、netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし)(GS)だ。このファンドは、主としてテクノロジーの発展により恩恵を受ける米国企業の株式へ投資し、信託財産の長期的な成長をめざして運用するファンドだ。主に米国を中心とした「テクノロジー・トールキーパー」企業など、テクノロジーを活用することで、コスト構造、収益性、競争優位性の改善や維持が期待できる企業や、ビジネス・モデルの継続性が期待できる企業の株式に投資をする。「テクノロジー・トールキーパー」企業とは、テクノロジー業界において、高速道路などの「料金所」のように「交通量」(=売上げ数量)の増加や「通行料」(=価格)の値上げによって収益を上げることのできる企業のことだ。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし) | G S |
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このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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