プロから見たマーケット情報と今後の見通し【2023年04月版】

様々なファンドを運用するプロ(運用会社のファンドマネージャー)が考える、マーケット情報や各ファンドに関連する今後の見通しについてご紹介します。
本コンテンツは随時更新でお届けしており、各社独自の観点や時間軸でのコメントになっているため、様々な視点からマーケットの動きを考えることができます。
各コメントは、最大200文字の制限がありますので、もっと詳しく知りたい方は引用元をチェックしてみて下さい。
国内株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

チーフ・ポートフォリオ・マネジャー 大木將充
日本興業銀行、マッキンゼー を経て、リーマンブラザーズ証券、ドイツ証券等 の外資系証券で金融セクターのアナリスト業務に従事、「 世界で一番リスクを取るアナリスト 」 と呼ばれる。
高杉良氏著の「虚像の政商」に登場するアナリストの実在モデル。
2010年ファンドマネジャーに転身。「MASAMITSU日本株戦略ファンド」の責任者。
2021年「日本株爆騰!‘ 80 年代バブルを超える大相場が来る」出版。
-
投資状況について
東証が、継続的なPBR1倍割れの会社に資本コスト・資本収益性の把握と改善に向けた取組と開示を要請する方針を公表したことを受け、低PBR・高配当株の比重が過度に低くならない配慮を加えました。その結果、相応のプラスリターンを計上できました。今年に入ってからの相場の方向としては概ね予想通りの展開でテーマの分散も適切に進んでいますが、ポートフォリオをより理想的な形に持っていく努力を行っていく所存です。
-
マーケットの動き
日経平均+2.2%、TOPIX+0.5%、マザーズ指数+0.1%上昇しました。
月前半は、円安と中国の景気回復期待などを背景に日本株は上昇基調でした。しかし、SVBの信用不安などにより、金融システミックリスク顕在化への懸念が高まり、株価は下げ基調を強めました。その後、欧米金融当局による迅速な対策が示され、クレディ・スイスのUBSによる吸収合併が決まり、世界の金融市場は落ち着きを取り戻しました。 -
投資環境の見通し
基本的に日本株の上昇余地は大きいものの、金融システミックリスク発生とそれによる金融市場の暴落リスク顕在化を従来比でやや高い蓋然性をもって注視する必要性が高まっていると言えます。テイルリスクの発生確率をやや高めに修正した上で積極運用が望ましいと考えます。円高・円安でも相応に適切な銘柄選択を行える余地が大きいことから、いずれのケースも大きなリターン差が生じないような安定運用が目指せると考えております。
大木將充氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
MASAMITSU日本株戦略ファンド
|
16,674円
139円
|
3.43%
|
1.859% |
コモンズ投信株式会社の見通し

代表取締役社長兼最高運用責任者 伊井哲朗
名古屋市出身、山一證券入社後、主に営業企画部に在籍し営業戦略を担当。
その後、メリルリンチ日本証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)の設立に参画し約10年在籍。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月から最高運用責任者兼務。
BSテレビ東京「日経プラス9」レギュラーコメンテーターも務めるなどメディア出演多数。
コモンズ投信は、骨太な長期投資家として特色があり、親子で経済や金融の知識を学べるセミナーも積極的に展開している。
著書に『97.7%の人が儲けている「投資の成功法則」(日本実業出版社)』などがある。
-
運用状況について
3月、当ファンドは+2.03%の上昇となりました。組入上位銘柄の騰落率では、三越伊勢丹+6.54%、双日+5.70%が上位2銘柄、バイク王&カンパニー▲4.94%、任天堂+0.14%が下位2銘柄となりました。年初来高値を更新した銘柄は21社ありました。
なお、当月は新たにポートフォリオに加えた銘柄は2社ありました。株式組入比率は96.5%(前月末比+0.2%)としています。 -
マーケットの動き
3月の内外株式市場は、米国でシリコンバレーバンクの破綻、スイスでは経営不振に陥っていた金融大手クレディ・スイスグループを同国金融大手UBSが買収計画を発表と、欧米で金融不安が高まり株価が急落する場面がありましたが、各国政府・中央銀行の迅速な対応で3月末にかけて株価は戻り基調となりました。
国内株式市場も、欧米株式市場に連動して動きましたが、相対的に底堅い動きでした。
-
投資環境の見通し
当ファンドは、中期的に大きく変化する企業への投資を行っています。今月は経済再開やインバウンドで大きく変化している企業を新たに2社、組み入れを開始しました。ファンド全体のパフォーマンスでは、まだ、金利上昇局面で株価に影響を受ける銘柄もありますが、金利が落ち着けば大きなリバウンドも期待できます。米国の利上げも夏までには停止されると思います。
ファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
コモンズ投信
コモンズ30ファンド
|
39,086円
213円
|
4.23%
|
1.078% | ||
コモンズ投信
ザ・2020ビジョン
|
22,425円
181円
|
1.69%
|
1.265% |
海外株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

シニア・ポートフォリオ・マネジャー 元木宏
フォード自動車株式会社の財務統括本部でアナリストとして勤務した後、1994年にアライアンス・キャピタル・アセット・マネジメント社にアナリストとして入社。
その後、執行役員・株式運用部長を歴任。2005年にAIGインベストメンツ社(2009年よりパインブリッジ・インベストメンツ社に商号変更)に常務執行役員・運用本部長として入社。
2018年にファイブスター投信投資顧問株式会社にシニア・ポートフォリオ・マネジャーとして入社。
-
投資状況について
今月の当ファンドの基準価額は、前月末比+1.90%の上昇率となりました。
3月は、2023年の業績予想に基づいて銘柄の売買を積極的に行いました。また、ポートフォリオのベータ値(株式市場全体に対
する感応度)を高める方向の銘柄を買い増すなどの調整を行いました。 -
マーケットの動き
世界的金融不安リスクの高まりの影響で、3月中旬に株価が下落基調になる場面も有りました。一方、ベトナム国家銀行は
通貨ドンがドルに対して若干強含んでいる事もあり、一部の政策金利の引き下げや、また信頼感が低下している社債市場への対策を打ち出しました。これらを好感し、月末に向けて株価が上昇しました。
べトナムVN指数は3.9%上昇、米国S&P500種指数は3.5%上昇、米国10年債利回りは3.47%に低下。 -
投資環境の見通し
3月の鉱工業生産指数の伸び率は前年同月比-1.6%減少と前月のプラスからマイナスとなり経済の本格回復には少し時間がかかりそうです。また、製造業購買担当者指数も47.7と前月からは低下し、3月の輸出額は前年同月比-14.8%減少でした。しかし、中国のゼロコロナ政策転換による好影響や米国の政策金利の引き上げ終了が期待出来ることなどから、年の後半に向けベトナム経済は回復基調を示すものと期待しています。
元木宏氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス)
|
15,882円
89円
|
-32.41%
|
2.167% |
※本記事は、市場環境に関する情報の提供を目的として、作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではなく、いかなる内容も将来の市場環境等を保証するものではありません。
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
---|---|---|---|
1 | ザ・2020ビジョン | コモンズ |
★
★
★
|
2 | ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス) | ファイブスター |
★
★
★
|
3 | コモンズ30ファンド | コモンズ |
★
★
|
4 | MASAMITSU日本株戦略ファンド | ファイブスター |
★
★
|
このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
資産運用のトレンド情報や、初心者が楽しく学べるお金の基本コラムなど、資産形成をするすべての人に向けた記事を提供します。
新着記事
最近見た銘柄
投資信託ランキング
5月の投資信託おすすめ銘柄5選
人気記事ランキング
関連サイト
投資・お金について学ぶ入門サイト