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100円で資産運用⁉本音の投資信託⑥ 読んでみよう、投資信託のトリセツ(5)

コラム
配信元:NTTデータ エービック
著者:土ノ江健人
投稿:2020/05/22 12:00
100円で資産運用⁉本音の投資信託⑥ 読んでみよう、投資信託のトリセツ(5)

今回は、投資信託説明書(交付目論見書)の3ページに進もうと思うが、その前に、2ページの最後にある「委託会社の情報」に触れておく。


ここには、この「ひふみプラス」というファンドを運用する会社、レオス・キャピタルワークス株式会社の情報が載っている。

 

最後の部分に「運用する投資信託財産の合計純資産総額」とある。

これは、この会社が運用している、「ひふみプラス」以外のファンドもひっくるめて、全てのファンドの残高の合計である。

2019年10月末の時価で7,707億円という金額が、投資家のオカネとして「分別管理」されているということになる。この金額は、たとえ、委託会社や信託銀行が倒産しても、投資家の財産として守られる金額(時価なので変動するが)ということである。


さて、いよいよ3ページである。まず初めにあるのは、「ファンドの目的」だ。


この部分は決まり文句のような部分である。

というのも、実はどのファンドを見ても、「ファンドの目的」は、概ね「信託財産の長期的な成長を図ること」としているからである。

ファンドによって、言い廻しは少し違ってはいるが、ほぼ同じ意味合いである。決まり文句という所以である。


そもそもオカネを「運用」する目的は何か。

それはオカネの成長(増加)だった。オカネの成長を目的としない運用などないだろう。

オカネの成長ではなく、オカネの保全を考えるのであれば、運用ではなく、貯蓄に回せばいいのだ。


だから、「ファンドの目的」は「運用」の目的とほとんど同じであり、それはただ一つ、集まった投資家のオカネ(「信託財産」)の長期的な成長を図ること、なのである。

つまり、ファンドを購入した投資家(「受益者」という)のために、ただその投資家のためだけに、投資家のオカネを増やす、それが「運用」の唯一の目的であり、「ファンドの目的」なのだ。


ひふみプラス」にあっては、レオス・キャピタルワークスという運用会社が、自社のためではなく、投資家(受益者)のためだけに全力を尽くして、投資家(受益者)のオカネを増やそうとする、

それが「ファンドの目的」となるのである。


その目的を達成するために、「ひふみプラス」ではどういう運用をするか。それがここには書かれている。

そして、「ひふみ投信マザーファンド(以下マザーファンドといいます)」という、またもや投資初心者にとっては、初めて聞くかもしれない言い廻しが出てきている。


マザーファンド」とは何だろう。

 

これを説明する前に、2ページの「属性区分」の表に戻ってみよう。

右から2つ目の「投資形態」のところに、「ファミリーファンド」と記されている。

どうだろう、「マザー」と「ファミリー」、ピンとこないだろうか。日本語にすると「母」と「家族」、何か関係していそうな気がしないだろうか。


実は大いに関係があるのだ。

簡単に説明すると、「ファミリーファンド」という「投資形態」は、「投資信託」の仕組みを表している。

そして、「マザーファンド」の他に、「ベビーファンド」というファンドがあって、この2種類のファンドで「ファミリーファンド」という投資形態を構成しているのである。

投資家は、そのうち、「ベビーファンド」を購入することができる。「マザーファンド」は買いたくても購入できない。

マザーファンド」を購入できるのは、「ベビーファンド」なのである(厳密には他にもあるが、ここでは省略する)。


ひふみプラス」というファンドは、投資家の皆さんが直接購入できるファンドなので、「ベビーファンド」にあたる。

そして、「ベビーファンド」である「ひふみプラス」には、投資家のオカネが入ってくる。

このオカネで「マザーファンド」に投資することになる。

そうすると、「ベビーファンド」から「マザーファンド」にオカネが移る。そして、「運用会社」は、「マザーファンド」に移ったオカネを使って株式などに投資を行うのである。

こういう投資形態を「ファミリーファンド」という。


なぜ、そんなことをするのか。

実は「レオス・キャピタルワークス株式会社」には、「ひふみプラス」以外に、「ひふみ投信」という別のファンドがある。

この「ひふみ投信」は「レオス・キャピタルワークス株式会社」でしか購入できない。

 

これを直接販売というが、「ひふみプラス」より3年半ほど前に作られたファンドだ。その後、「レオス・キャピタルワークス」は、「ひふみ投信」と同じコンセプト(運用方針)の「ひふみプラス」という「ベビーファンド」を作って、証券会社や銀行など他の金融機関でも取り扱えるようにしたのだ。


金融機関で購入する「ひふみプラス」のオカネと、直接販売で購入する「ひふみ投信」のオカネは、ファンドとしての入口は別だが、その別々のファンドのオカネが、「ひふみ投信マザーファンド」という「マザーファンド」に一本化され、より大きなオカネとして運用されることになる。株式への投資は、この「マザーファンド」が行うのである。


さて今回も「ファンドの目的」しか説明できなかった。

ただ「ファミリーファンド」や「マザーファンド」について少し説明させてもらった。

 

若干寄り道になってしまったが、これが少しでも投資信託の理解に繋がればと思っている。

 

交付目論見書」を読み進んでいく歩みはかなりゆっくりであるが、内容はたっぷりなものを、と思っている。

 

次回は「ファンドの特色」の説明に入っていこう。

 

 

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《著者紹介》
 土ノ江 健人
 長年、投信会社で、ファンド運用からファンド企画・管理、マーケティング等の投信業務に携わる。投信会社退職後は、それまで培った知識と経験、豊富な人脈を生かし、ファイナンシャル・プランナーとして今後、資産形成の中核となる投資信託のさらなる普及・拡大を目指して多方面で活躍中。

 

 

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