プロから見たマーケット情報と今後の見通し【2023年09月版】

様々なファンドを運用するプロ(運用会社のファンドマネージャー)が考える、マーケット情報や各ファンドに関連する今後の見通しについてご紹介します。
本コンテンツは随時更新でお届けしており、各社独自の観点や時間軸でのコメントになっているため、様々な視点からマーケットの動きを考えることができます。
各コメントは、最大200文字の制限がありますので、もっと詳しく知りたい方は引用元をチェックしてみて下さい。
国内株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

チーフ・ポートフォリオ・マネジャー 大木將充
日本興業銀行、マッキンゼー を経て、リーマンブラザーズ証券、ドイツ証券等 の外資系証券で金融セクターのアナリスト業務に従事、「 世界で一番リスクを取るアナリスト 」 と呼ばれる。
高杉良氏著の「虚像の政商」に登場するアナリストの実在モデル。
2010年ファンドマネジャーに転身。「MASAMITSU日本株戦略ファンド」の責任者。
2021年「日本株爆騰!‘ 80 年代バブルを超える大相場が来る」出版。
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投資状況について
日経平均は上回ったもののTOPIXを下回るリターンになりました。しかしそれはバリュー株優位の相場がもたらした部分が大きく運用の感触は悪くありません。バリュー株相場となったのは日米の金利上昇と、それに伴うドル高円安による部分が大きいと考えられますが米国の利上げは最終局面で日本の金融引締めが初期段階にあることを考えると近い将来ドル安円高方面に振れ、グロース・中小型株優位の相場が来ると確信しています。 -
マーケットの動き
日経平均-1.7 %、TOPIX+0.4%、マザーズ指数-2.2%で、日経平均株価が2か月連続で下落となりました。
米国債格下げと日銀のYCC柔軟化で日米ともに金利が上昇し、ジャクソンホール会議への警戒感が高まったこともあり株価は頭が重い展開となりました。3月決算企業の1Q決算が出揃い、総じて言えば順調な出足となり、今期10%増益達成確度が高まったことは株価へのポジティブ要因となりました。 -
投資環境の見通し
強気の見方は基本的に変わりありません。その主因は先月述べた事と同じで、4点のうち、特に注目されるのは、③の「インフレ定着」です。
インフレ経済入りすることによる「情勢の激変」を市場関係者は軽視しているように思われます。「インフレの迫力と影響範囲」が今の市場では過小評価されていると感じられ、ここにアルファとベータの両面からリターンを極大化できる機会が眠っていると考えています。
大木將充氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
MASAMITSU日本株戦略ファンド
|
19,129円
-181円
|
17.19%
|
1.859% |
コモンズ投信株式会社の見通し

代表取締役社長兼最高運用責任者 伊井哲朗
名古屋市出身、山一證券入社後、主に営業企画部に在籍し営業戦略を担当。
その後、メリルリンチ日本証券(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)の設立に参画し約10年在籍。コモンズ投信創業と共に現職。2012年7月から最高運用責任者兼務。
BSテレビ東京「日経プラス9」レギュラーコメンテーターも務めるなどメディア出演多数。
コモンズ投信は、骨太な長期投資家として特色があり、親子で経済や金融の知識を学べるセミナーも積極的に展開している。
著書に『97.7%の人が儲けている「投資の成功法則」(日本実業出版社)』などがある。
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運用状況について
8月、当ファンドは▲0.73%の下落となりました。組入銘柄の中では5%以上上昇した銘柄が15社ありパフォーマンスに貢献しました。組入上位銘柄の騰落率では、サンリオ+14.70%、デクセリアルズ+12.17%が上位2銘柄、ソニーG▲8.79%、双日▲7.20%が下位2銘柄となりました。
新たにポートフォリオに加えた銘柄は1銘柄です。株式組入比率は99.6%(前月末比+2.1%)としています。
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マーケットの動き
8月の内外株式市場は、米国長期金利の上昇や中国の景気減速懸念などから弱含みの相場展開でした。特に「ジャクソンホール会議」に注目が集まり、金利上昇懸念が市場を神経質にしていましたが、サプライズがなく通過したのちは、金利低下や米国NVIDIAの好調な決算を受けて相場は持ち直しました。国内株式市場も、日銀のYCCの柔軟化と米金融引き締め継続懸念から弱含みで推移しましたが、月末に戻り歩調に転じました。 -
投資環境の見通し
当ファンドは、中期的に大きく変化する企業への投資を行っています。当月は米国長期金利の上昇もあり、変化をしている成長株は影響を受けて株価が調整する場面もありましたが、これまでの金利上昇局面に比べると打たれ強くなってきた印象があります。体制を整えて株価が騰勢に転じるのも遠くないと考えています。引き続き、ご期待ください。
ファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
コモンズ投信
コモンズ30ファンド
|
45,993円
-523円
|
22.23%
|
1.078% | ||
コモンズ投信
ザ・2020ビジョン
|
24,684円
-218円
|
9.36%
|
1.265% |
海外株式についてのマーケット情報と今後の見通し
ファイブスター投信投資顧問株式会社の見通し

シニア・ポートフォリオ・マネジャー 元木宏
フォード自動車株式会社の財務統括本部でアナリストとして勤務した後、1994年にアライアンス・キャピタル・アセット・マネジメント社にアナリストとして入社。
その後、執行役員・株式運用部長を歴任。2005年にAIGインベストメンツ社(2009年よりパインブリッジ・インベストメンツ社に商号変更)に常務執行役員・運用本部長として入社。
2018年にファイブスター投信投資顧問株式会社にシニア・ポートフォリオ・マネジャーとして入社。
-
投資状況について
今月の当ファンドの基準価額は、前月末比+2.98%の上昇率となりました。
8月は、前月に続いて、現金割合は必要最小限とし、高い株式投資割合を維持しました。また、4-6月期決算結果の分析に基づいて、積極的な売買を行いました。 -
マーケットの動き
ベトナムを代表する大企業のビングループはEVの製造販売を手掛けるビンファスト社を米ナスダックに上場する事に成功しました。ベトナムでは8月18日に大きく株が売られましたが、ビンファスト社の株価が上場後の爆騰後に大きく下落した事、中国恒大集団の経営不振問題、ベトナムの通貨ドンの対ドルレートの値動きが大きくなった事などの複合要因と思われます。その後ベトナム株は買い戻され月末にはこの下げをほぼ埋めました。 -
投資環境の見通し
ベトナムの主な経済指標では、8月の鉱工業生産指数の伸び率は前年同月比+2.6%増と前月よりも減速し、輸出も前年同月比-7.6%減となり、景気回復は一進一退の状態です。一方、消費では、8月の小売り・サービス業売上高が前年同月比+7.6%増と、堅調を維持しています。年の後半に向けて、中国の景気回復や米国のインフレ鎮静化によって、ベトナム経済は回復基調を示すものと期待しています。
元木宏氏が運用するファンド | 基準価額 (前日比) |
利回り (リターン) |
信託報酬 | 販売会社 | 最新分析 レポート |
---|---|---|---|---|---|
ファイブスター投信投資顧問
ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス)
|
21,072円
-98円
|
-3.51%
|
2.167% |
※本記事は、市場環境に関する情報の提供を目的として、作成したものであり、特定の有価証券等の勧誘を目的とするものではありません。信頼できると考えられる情報に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、完全性を保証するものではなく、いかなる内容も将来の市場環境等を保証するものではありません。
関連銘柄
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | ザ・2020ビジョン | コモンズ |
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2 | ベトナム・ロータス・ファンド(ロータス) | ファイブスター |
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3 | MASAMITSU日本株戦略ファンド | ファイブスター |
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4 | コモンズ30ファンド | コモンズ |
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このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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