『金融市場のボラティリティが上昇する状況下でも、投資家は冷静な判断』～2025年4月資金流出入状況から～

2025年4月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は、1兆5,899億円増となりました。

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運用による資産減少は4か月連続

2025年は4月は、設定額3兆2,541億円、解約額1兆9,934億円、償還額174億円で1兆2,433円の資金流入となっています。純資産総額は、運用による資産増減額が3兆0,646億円資産減となった結果、前月比2兆6,992減の132兆9,504億円となりました。

4月の株式市場は、トランプ関税が世界経済に及ぼす影響の不透明感から、大幅に下落して始まりましたが、その後、関税の緩和策等により月後半は、回復基調となりました。しかし、3月末の水準までの回復には至らず、多くの市場で月間ベースでマイナスで4月末を迎えました。

そのよそのような投資環境を受け、運用による資産増減額は4カ月連続、純資産総額は3か月連続でマイナスとなりました。

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設定額、資金流入額は高水準を維持

2025年の月間資金流入額の推移をみると、1月はNISAの新規投資枠の関係で突出していますが、以降も高水準を維持しています。

月間の解約額は、昨年後半に比べ低水準で推移しており、金融市場のボラティリティが上昇する状況下でも、投資家は冷静な判断をしていることが窺えます。

純資産上位10ファンド　年初来の設定・解約額推移（単位：億円）

純資産上位10ファンドの設定額と解約額の推移を見ても、ファンド全体の設定・解約状況と同じように、投資家の冷静な判断が確認できます。

「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Ｄコース毎月決算型（為替ヘッジなし）予想分配金提示型」は、4月の設定額が急減していますが、市場の急落より、分配金が0円になったことが影響しているものと思われます。

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