New Face紹介(2024年6月）

6月の世界の株式市場は、欧州議会選挙で右派躍進により政治の不安定さが意識されたほか、米国の金融政策を決定する連邦準備制度理事会（FOMC）が年内に予定している利下げが予想より少ない1回と示唆したことから、株価は軟調なスタートとなりました。しかし、米国のインフレ率が鈍化し、さらにフランスの議会下院選挙で極右勢力の勢いが予想外に失速し、政治リスクへの過度な警戒感が和らいだことで、その後は5月下旬の流れを引き継いでハイテク株を中心に上昇。米国の主要株価指数であるS&P500指数とナスダック総合指数は最高値を更新しました。

しかし、6月の新規設定ファンド（ETF除く）は、設定本数が前月から3本減の13本、設定額においては前月比7割減の272億円にとどまりました。設定本数は2023年5月（8本）以来、設定金額は2024年2月（22１億円）以来の低水準であり、一部のインデックスファンドに大量の資金が流入する既存ファンドの動きとは対照的な結果となりました。

こうした中、6月の第1位はＳＭＢＣ日興証券が募集取扱いを行った「三井住友ＤＳ・ジャパン・ハイ・コンビクション・ストラテジー」。「マクロよりもミクロのほうが予測しやすい」「株価は最終的には業績に収れんされる」との哲学のもと、企業業績に直結する”先行指標”に着目し、徹底した企業調査に基づく厳選された銘柄投資への期待感から今月の設定額全体の4割超にあたる122億円の資金を集めました。

2024年6月　新規設定分類別比率

国内株式型の新規設定ファンドが首位に躍り出るのは、昨年5月の「スパークス・企業価値創造日本株ファンド」の設定以来となり、海外投資家の間では、米ドル建ての日経平均株価は未だに割安との評価もされるなか、米国株式の過熱感もあって、一部の市場関係者の関心が国内株式に移行してきている表れかもしれません。

※新NISA対象は2024年6月末時点

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