恒久化見送りとなったNISA 実は使い勝手がいい

先月、政府が恒久化を見送る方針を固めたと報じられたNISA。もともと2023年までの期限付きで導入された制度でした。新規投資は2023年まで、NISA口座での商品の保有は2027年までで終了という制度となっています。
これまで金融庁や証券業界では制度の恒久化を求めて来ましたが、現行制度だと富裕層への優遇だとの指摘もあり、恒久化は難しいと判断されたのです。
ただし制度を廃止してしまうと株価に悪影響が出かねないため、制度設計を見直した上で、時限措置で存続させる方法を模索する見通しとなっています。
NISAは運用益にかかる所得税が非課税となる制度の一つですが、他の所得税非課税制度と比べると、圧倒的に自由度が高く、使い勝手のいい制度と言えます。
所得税非課税制度は他に、ジュニアNISA、確定拠出年金、財形年金貯蓄、財形住宅貯蓄などがあります。
NISAには払出し制限がないため、ある程度リスクを取りつつも期待リターンが高くなる資産運用を行おうと思っている人にとっては、どのような人の、どのような目的にでも使うことができるのです。
NISAには年間の投資限度額があり、分配金再投資やスイッチングで非課税枠を消費してしまう仕組みになっているため、分配頻度が低い投資信託を選ぶ、バランス型の投資信託を選ぶなど、非課税枠を節約する運用方法を取るのがいいでしょう。
上場株式や株式投資信託に投資しようとする金額が、全体としてNISAの非課税枠の範囲内であるならば、NISA口座を使うことのデメリットはほぼなく、”利用しないと損”と言ってもいいぐらいの制度です。まだ、NISA口座を使っていないという方は、是非ご検討されてはいかがでしょうか。
若年層など幅広い世代に資産形成を促すために創設された、長期積立枠の「つみたてNISA」については、期限の延長を議論されることとなっています。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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