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コロナショックで明暗分かれるバランスファンド

コラム
配信元:NTTデータエービック
投稿:2020/04/13 18:30
コロナショックで明暗分かれるバランスファンド

コロナショックで、世界の各市場の変動幅が非常に大きくなり、多くのファンドの基準価額が大幅に下落する状況となっています。

 

長期の資産形成を目的にしている場合は、日々の基準価額の推移に一喜一憂する必要はありません。
但し、定期的に市場動向やファンドの基準価額をチェックすることは、経験を積むという観点で非常に有効です、

今、持っているファンドが、想定していたとおりの価額特性がどうかは、各金融市場の変動幅が上昇している時期のほうが確認し易いものです。

バランスファンドのうち、市場動向に応じて投資比率を見直すタイプなどはその代表例と言えるでしょう。

 

 

主流は固定型から見直し型へ

2000年以降、バランスファンドが分散投によるリスク低減効果が注目され、残高が増加した時期がありました。
それらのファンドの多くは、各資産の組み入れ比率を固定化しており、リーマンショック時には大幅な下落を余儀なくなれました。
市場が落ち着き、回復へと向かったのに伴いバランスファンドの基準価額も回復しましたが、下落前の水準に戻るには、相当の時間を要しました。
急激かつ大幅な下落時には、バランスファンドのリスク低減効果も限定的であり、相応の値下がりは避けないことが明らかになり、資金流出へとつながりました。

その反省もあってか、リーマンショック後は、市場動向に応じて、資産ごとの配分比率を見直すタイプのバランスファンドが増加しました。

 

 

資産配分の見直しの効果は?

そこで、今回のコロナショックです。
急激かつ大幅な下落となる中、資産ごとの資産配分の見直しは功を奏したのでしょうか?

比較的リスクが小さいといわれるバランスファンド、特に市場動向に応じて、資産配分比率を見直すタイプのバランスファンドについて調べてみました。

資産配分を見直すタイプの国際バランス・安定型ファンドの純資産上位10ファンド(2020年3月末)について、運用状況を比較したのが、下の一覧表です

 

 

【国際バランス・安定型ファンド 純資産上位10ファンド(2020年3月末)】

ファンド名 運用会社

騰落率

(1か月)

騰落率

(3か月)

騰落率

(1年)

純資産総額

(百万円)

スマート・ファイブ(毎月決算型) 日 興 -5.29% -4.37% -0.13% 338,750
投資のソムリエ AM-One 0.13% 0.35% 4.25% 193,491
SMBC・アムンディプロテクト&スイッチファンド(あんしんスイッチ) アムンディ -8.72% -9.97% -7.72% 142,134
リスク抑制世界8資産バランスファンド(しあわせの一歩) AM-One -0.06% 0.51% 4.43% 132,309
ダブル・ブレイン 野 村 -2.63% -3.41% 6.04% 125,884
トレンド・アロケーション・オープン 三菱UFJ国際 -11.90% -14.62% -8.47% 124,796
スマート・クオリティ・オープン(安定型)(スマラップ) 三菱UFJ国際 -6.18% -7.10% -4.28% 81,309
アムンディ・ダブルウォッチ アムンディ -8.41% -9.64% -7.29% 80,481
ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド(クアトロ) ピクテ -4.16% -3.34% 1.32% 77,981
ブレンドシックス スカイオーシャン -4.41% -3.19% 0.18% 77,928

 

各ファンドは、それぜれ投資対象となる資産の種類や配分比率、目標とするリターンやリスクの水準が異なるので、一定期間の騰落率だけでファンドの良し悪しを判断することはできません。

但し、現時点で資産配分比率の見直しがうまく効果を発揮したファンドとそうでないファンドは確認できます。

 

 

3月は「投資のソムリエ」の運用が際立つ

3月の騰落率(過去1か月)では、「投資のソムリエ」だけがプラスです。

 

投資のソムリエ」の運用会社であるアセットマネジメントOneのレポートによると「2月25日から3月3日にかけて段階的にリスク性資産の組入比率を引き下げること で、基準価額の下落抑制に努めました」とのことで、各資産の配分比率は、2月25日の安定資産(国内債券、為替ヘッジ先進国債券)52.7%、リスク性資産(新興国債券、内外株式・REIT等)45.0%、現金等2.3% から3月3日には、安定資産75.3%、リスク性資産2.6%、現金等22.1%としています。

新型コロナウィルス感染拡大による市場への影響に対して、機動的に対応したことで、3月の急落局面での損失を最小限に抑えた結果、年間リターンもプラスとなっています。

 

リスク抑制世界8資産バランスファンド(しあわせの一歩)」の3月は僅かにマイナスとなったものの、年初来、年間のリターンではプラスとなっています。

運用会社は、「投資のソムリエ」と同じアセットマネジメントOneで、当ファンドでも、2月後半から3月にかけて配分比率の見直しをしたようです。

 

一方、明らかに配分比率の見直しが遅れたファンドは、「SMBC・アムンディプロテクト&スイッチファンド(あんしんスイッチ)」と「アムンディ・ダブルウォッチ」です。

運用会社は、ともにアムンディです。

 

みんかぶ投信のチャート比較機能を使って、これら4ファンドの過去1年間のパフォーマンスを比較すると、その違いは明らかです。

 

基準価額の下落に対して、「アムンディ・ダブルウォッチ」は、フロア水準を設けていますが、3月26日にフロア水準と基準価額が同額になり、繰り上げ償還が決まりました。

SMBC・アムンディプロテクト&スイッチファンド(あんしんスイッチ) 」には、プロテクトラインという基準があります。

現時点ではプロテクトライン(9,000円)には達してませんが、円建ての短期金融商品中心の運用となっており、3月後半の市場反転には、反応していません。

 

両ファンドとも、市場が下落しても、損失の一定以上膨らませない仕組みとなっていますが、本当にこの仕組みがいいかどうか意見が分かれるところでしょう。

 

 

特色が出ている「ダブル・ブレイン」

10ファンドの中で唯一、資産の売り持ち(ショート)が可能なのが、「ダブル・ブレイン」です。

一般的なバランスファンドは、市場下落局面で、より保守的なポートフォリオとすることで下落を最小限に押させるよう資産配分を見直しますが、「ダブル・ブレイン」は、市場動向次第では下落が予想される資産のショートポジションとすることができます。

投資対象資産の下落も収益機会とすることができるわけですが、それだけにより運用力の差がファンドの成績に反映することになります。

過去1年では、10ファンドの中で最も好成績です。

 

 

安定型バランスファンド選択のポイント

①ファンド名には惑わされない

ファンド名に「安定型」、「保守型」といった文言が入っているファンドがよくあります。

ファンド名に安定型という文言が入っているファンドは、同じシリーズに「成長型」や「積極型」のファンドがあるケースがほとんどです。

この場合の「安定」はあくまで、同シリーズの中での相対的な位置づけであると認識すべきでしょう。

また「あんしん」といっても、何がどう安心なのか?ファンドの仕組みよりも、運用力が重要です。

 

②トラックレコードを重視する

バランスファンドに限らず、すべてのファンドに共通することですが、トラックレコード(ファンドの過去の運用実績)を重視してファンドを選びたいものです。

 

一言に市場動向に左右されないといっても、実際にどの程度、左右されないのか?安定的な運用といっても、あくまで相対的なものであり、特に市場リスクが高まっても安定的なのか?など、目論見書等の投資方針を読んでもよく分かりません。

トラックレコードを確認することで、初めてファンド性格が分かるのです。

 

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