『資金流入は今年最高水準が続くが純資産総額の伸びは鈍る』～2024年4月資金流出入状況から～

2024年4月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は,1兆5,108億円増となりました。

運用による資産増加額は大幅に減少

2024年4月は、設定額3兆7,535億円、解約額2兆2,211億円、償還額216億円で1兆5,108億円の資金流入となっています。

前月よりも設定額は、約1,100億円の減少となったものの、解約額が約2,300億円減少し、資金流入額は年初来最大額となりました。

年初から3月までは、資金流入額を大きく上回る運用による資産増加額があり、純資産総額を押し上げていました。4月は運用による増加額は497億円に留まったことから、純資産の増加額は、3月までの水準より大幅に減少し1兆2,933億円となりました。

4月末の純資産総額は、122兆7,712億円となっており、1年間で32兆6,281億円増加しています。内訳は、資金流入による増加額が10兆3,332億円、運用による増加額が25兆1,422億円、分配金の支払いよる減少額が2兆8,473億円であり、年間で見れば、運用による資産増が全体の純資産を大きく押し上げている状況に変わりはありません。

4月末純資産総額上位10ファンドの年初からの月間収益率を確認すると、ほとんどのファンドが4月の収益率が悪化しているのが分かります。また、1月から3月までの収益率が高かったファンドほど4月の収益率が低くなっている傾向がみられます。

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