米国株投信に上昇余地？「米国株に出遅れ感」とアセットマネジメントOne指摘

　アセットマネジメントOneは2日に発表したレポート（臨時リポート「景気指数との比較で米国株に出遅れ感も」）で、米国株は景気指数との比較で出遅れ感があると指摘。「ファンダメンタルズの観点から米国株には今後、上昇余地があると考えられます」としており、米国株を投資対象とする投資信託も上昇が期待できそうだ。

　レポートでは米国の企業景況感を表す代表的指数の一つであるISM製造業景気指数を取り上げ、1日に発表された4月の総合指数は2ヵ月連続で低下したが、受注残が毎月伸びていることから景況感の拡大傾向は継続していると分析。その上で、ISM製造業景気指数とS&P500指数の前年同月比の騰落率はおおむね連動しており、現在の米国株は出遅れ感があると指摘。ファンダメンタルズからは上昇余地があるとした。

　米国の企業景況感に問題がなく、米国株の上昇も期待できるならば、米国株を投資対象とするファンドの先行きにも期待が持てそうだ。米国株式市場ではS&P500が1月26日に2872.87の史上最高値をつけたあと、2月8日の2581.00ポイントまで10％超の急落となり、直近でも2672.63ポイントと高値を回復できずにいる。

　ただ、個別の米国株投信では既に基準価額が上昇中のものも存在する。北米株式型の投信のうち、過去1年のリターンが21.82％で首位の「米国ＮＡＳＤＡＱオープンＢコース」（運用会社・野村アセットマネジメント）の基準価額は、1月後半に1万4600円台で推移していたのに対し、5月8日は1万4543円まで上昇し、1月の水準をほぼ回復。日興アセットマネジメントが運用する、IPOから5年以内の革新的高成長新興企業に投資する「日興ＵＳグローイング・ベンチャーファンド」も、1月24日の基準価額1万4408円に対し、5月8日1万4049円と順調に値を戻している。

　米株市場全体に上昇余地があるのであれば、こういった2月以降の調整局面で基準価額が全体指数を大きくアウトパフォームしていたファンドであれば、基準価額が1月の水準を越えてくる可能性もありそうだ。

【米国関連銘柄一覧】

＜検索条件＞投資分類：北米株式型、リターン（1年）：20%以上　（2018年5月10日現在　みんかぶ調べ）