円安メリット 自動車や電機など主力銘柄に恩恵

各国間の金利動向や実勢経済の変化、あるいはその時々の政治の動きなどにより、外国為替市場では国際間で通貨の価値が常に変動している。他国通貨に対し円が売られる状態がすなわち円安であり、円が安くなると輸出型企業(国内よりも海外での売り上げ規模が大きい企業)にとっては為替差益が発生し、収益にプラスに働くケースが多くなる。日本では、例えば東証1部に上場している企業群を包括的に眺めた場合、自動車産業を筆頭に時価総額の大きい主力銘柄には輸出型企業が多いため、円安は全体株価にとっても基本的にポジティブ材料とみなされる。
アベノミクス相場を支えた円安
特に基軸通貨であるドルに対する円の動向には株式市場でも常に関心が高い。2012年に発足した第2次安倍内閣以降、15年夏場にかけての日経平均の長期上昇トレンドは安倍首相の打ち出す政策をバネとした “ アベノミクス相場 ” とも称されたが、この間にドル高・円安が急速に進んだことが株高の真相であるとの見方も強い。円安が株式市場に与えるメリットは過去の相場の歴史でも証明されている。
今年に入ってからのドル・円相場の推移を振り返ると、年初に1ドル=103円台でスタートして、現在は113 ~ 114円台の取引と中長期で円安トレンドが鮮明だ。特に9月下旬を境に円売りの動きが加速した。これは、FRB(米連邦準備理事会)が量的金融緩和策の縮小に舵を切るなか、日米金利差拡大に向けた思惑が背景にある。日本では欧米と異なり物価に上昇傾向が見られず、デフレ脱却が重要課題となるなかで、現状は日銀も緩和的政策を変更する余地がない。足もとは円高への揺り戻しもみられるが、大勢トレンドに変化はなく今後も円安基調とみる向きは多い。自動車業界や電機・精密業界などを中心に円安を追い風とする業種は、株式市場でも必然的に投資家の注目度が高くなる。
米ドル円と連動性の高いもので注目のファンドとは
米ドル円との連動性の高いファンドで注目したいのは、バンクローン・ファンド(ヘッジなし)(AM-One)だ。米ドル円との連動性を示す相関係数が0.99のファンドの中で、最も高パフォーマンスを出している。 このファンドは、外国投資信託(米ドル建)への投資を通じて、主として米国企業向けバンクローン(貸付債権)に実質的な投資を行い、高水準のインカムゲインの確保を目指して運用を行う。26の金融機関で取り扱われている。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | バンクローン・ファンド(ヘッジなし) | AM-One |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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