『運用益効果で純資産総額は過去最高を更新』～2023年11月資金流出入状況から～

2023年11月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は、491億円増となりました。

資金流入額は大幅に減少

2023年11月は、設定額2兆3,329億円、解約額2兆2,599億円、償還額239億円で491億円の資金流入となりました。

前月比で設定額が3,708億円減少したのに対し、解約額は7,343億円増加し、資金流入額は大幅に減少し491億円にとどまっています。

一方、運用による増減額は、2か月連続でマイナスとなっていましたが、11月は過去最高水準の6兆3,121億円のプラスとなりました。

結果、2023年11月の純資産総額は104兆6,318億円となり過去最高額を更新しました。

純資産総額最高額更新は運用による評価益効果

運用資産増減額は2023年9月は2兆1,537億円、10月は2兆9,962億円のマイナスでした。2か月間で5兆1,500億円の資産が運用により減少したことになりますが、1か月でそれらをカバーしたことになります。

11月末時点の純資産総額上位10ファンドの月間収益率と月間純資産増加額を調べてみました。

上位10ファンドの11月1か月間の純資産増加額合計は、1兆2,297億54百万円となっています。これは、公募株式投信全体の19％に相当します。

「ｅＭＡＸＩＳ Ｓｌｉｍ米国株式（Ｓ＆Ｐ５００）」、「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Ｄコース毎月決算型（為替ヘッジなし）予想分配金提示型」、「インベスコ世界厳選株式オープン＜為替ヘッジなし＞（毎月決算型）（世界のベスト）」などは、資金流入による増加に基準価額の値上がりによる増加が加わった形です。

「グローバルＥＳＧハイクオリティ成長株式ファンド（為替ヘッジなし）（未来の世界（ＥＳＧ））」、「ｎｅｔＷＩＮ ＧＳテクノロジー株式ファンドＢコース（為替ヘッジなし）」などは、資金流出による減少を基準価額の値上がりで十分カバーしています。

11月　純資産総額上位10ファンドの資産増加状況

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