『月間の資金流入額は18年ぶりに過去最高額を更新』～2025年01月資金流出入状況から～

2025年1月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は、2兆1,212億円増となりました。

月間資金流入額は初めて2兆円超え

2025年1月は、設定額4兆5,723億円、解約額2兆3,547億円、償還額963億円で2兆1,212円の資金流入となっています。運用による資産増減額は、3,033億円の資産減でした。純資産総額は、前月比1兆4,951増の142兆4,148億となりました。

純資産総額は、4カ月連続で過去最高額を更新しています。

月間の資金流入額は、2兆1,212億円と初めて2兆円の大台に乗せました。

資金流入最高額更新は18年ぶり

これまでの1か月間の資金流入最高額は、2007年3月の1兆8,886億円であり、（設定額3兆1.985億円、解約額1兆1,812億円、償還額1,287億円）2025年1月は、約18年ぶりに最高額を更新しました。

リーマンショックの前年の資金流入額を更新するのに約18年を有したことになります。2007年当時の純資産総額は、50～60兆円であり、2025年1月末の4割弱の水準でした。投信マーケットは、今よりも遥かに小さかったことを考えると、相当な資金流入額であったことが分かります。

2007年当時は毎月分配型ファンドなど分配重視型のファンドに集中

当時は、毎月分配型ファンドを中心に、分配を重視するファンドに人気が集中していました。2007年3月の資金流入額上位10ファンドのうち、半数の5ファンドが毎月分配型ファンドです。年6回決算のファンドが3ファンド、年4回決算のファンドが1ファンドであり、分配金の支払いを重視したファンドは、計9ファンドになります。

投資対象は、株式、債券、REIT、バランスファンドと多岐にわたります。

2007年3月　資金流入額上位10ファンド

足元では米国株式に集中

2025年1月の資金流入額上位10ファンドを見ると、毎月分配型ファンドは3ファンドとなり、年2回が2ファンド、年1回が5ファンドとなり、分配金重視のファンドへの偏りは、解消されています。

投資対象別は、米国株式型が6ファンド、グローバル株式型が4ファンドとなっています。グローバル株式型の米国株比率は「ｅＭＡＸＩＳ Ｓｌｉｍ全世界株式（オール・カントリー）」66.1%（1月末）、「インベスコ世界厳選株式オープン＜為替ヘッジなし＞（毎月決算型）（世界のベスト）」51.2%（12月末）、「東京海上・宇宙関連株式ファンド（為替ヘッジなし）」74.6％（12月末）、「フィデリティ・グロース・オポチュニティ・ファンドＤコース（毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし）」93.9％（12月末）です。（各ファンドのマンスリーレポートより）

2007年当時は、毎月分配型に代表される分配重視のファンドに偏りがあり、足元では、分配重視のファンドへの偏りが解消された一方で、投資対象が米国株式に大きく偏っている状況となっています。

2025年1月　資金流入額上位10ファンド

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