注目度急上昇!UBS原油先物ファンド

2020年4月20日米国ニューヨーク商業取引所で、史上初めて原油価格がマイナスになりました。これは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う需要の枯渇によるものと言われています。原油価格がマイナスというのは、貯蔵施設が5月に満杯になる恐れがあるためで、生産者が買い手に代金を払って引き取ってもらう状態になっていることを意味しています。このような状況の中、注目度が急上昇しているファンドがあります。それがUBS原油先物ファンド(UBS)です。
UBS原油先物ファンドの特長
UBS原油先物ファンド(UBS)世界の代表的商品市況を表すUBSブルームバーグCMCI指数のWTI原油指数に価格が連動する上場投資信託証券を含む有価証券を中心に投資を行い、投資成果を、ベンチマークであるUBSブルームバーグCMCI指数WTI原油指数(円換算ベース)に概ね連動させるように運用されます。
6社で取り扱われていますが、その中でマネックス証券が手数料無料のノーロード・ファンドとしています。上限手数料は3.3%(税込み)ですが、福岡銀行は2.2%(税込み)と若干低めの設定としています。信託報酬は年率0.814%、信託財産留保額が0.3%かかりますので、解約する際は、注意が必要です。
3月上旬までは安定していた原油価格
2020年3月上旬まではOPECプラス(OPEC加盟国+ロシア等のOPEC非加盟原油生産国)が実施していた協調減産のおかげでWTI原油先物価格は50ドル近辺を底値として安定的に推移していました。ところが3月6日に行われたOPECプラスの会合で減産の延長が合意されなかったために、原油価格は30ドル代前半まで一気に下落。交渉決裂後にサウジアラビアが約3割の増産を公表したことを受け、受給悪化懸念も価格下落の要因となりました。
新型コロナウイルスの影響でさらに下落
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、各国が移動禁止等の措置を講じたことにより、航空機燃料需要が減少するとの思惑から原油価格はさらに下落。一時20ドルを割り込むところまで下落したのです。
OPECプラスは協調減産に再合意
こうした原油価格急落を受けて、4月9日にOPECプラスは会合を開き、原油の大幅減産に向けた交渉を進めました。その結果、4月12日に協調減産を決定したのです。ところが、世界最大の原油産出国である米国は、自発的減産は行わず、価格下落等の影響による自然減産のみによる関与という結果になりました。
協調減産の決定により原油先物には買い戻しが入ったものの、新型コロナウイルスの影響等で減少した需要に見合うだけの減産量になっていないとして、買い戻し一巡後は、再び原油価格は下落しました。
目が話せない原油価格の行方
米国内の石油貯蔵能力が限界に近づいていると言われているのに、産油国は増産競争を行うという、未曾有の供給過剰が今回のマイナス取引を招きました。現在起きている原油の供給過剰は、新型コロナウイルスの危機が収束しても、石油の将来に禍根を残し兼ねない状況です。引き続き、原油価格の動向には注視が必要です。
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【参考】
原油価格(みんかぶ先物)
配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング(1年) |
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1 | UBS原油先物ファンド | UBS |
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みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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