比較チャート活用法③　エマージング株式ファンド編

みんかぶ投信の比較チャート機能の活用法を紹介するレポートの3回目は、「エマージング株式ファンド編」です。

前回の「グローバル株式ファンド（テーマ型）編」では、あまり運用期間が長くないテーマ型のグローバル株式ファンドでも、ファンドの基本情報にある「同一分類ファンド」から、運用期間の長いファンドを選んで、参照ファンド（ベンチマークファンド）とすることで、ファンドの商品特性が分かりやすくなることを紹介しました。

「ＬＭ・ブラジル高配当株ファンド（毎月分配型）」の参考ファンド（ベンチマークファンド）を探す

今回はエマージング株式ファンドの中から、年間リターン（2019年7月末）で、トップになっている「ＬＭ・ブラジル高配当株ファンド（毎月分配型）」の参照ファンド（ベンチマークファンド）を探してみましょう。

前回の「グローバル株式ファンド（テーマ型）編」の「次世代通信関連世界株式戦略ファンド（ＴＨＥ ５Ｇ）」と同じように、「ＬＭ・ブラジル高配当株ファンド（毎月分配型）」の同一分類ファンドを確認しました。

同一分類ファンドの中で、最も運用期間が長いのは「ブラジル株式ファンド」で、設定日は、2008年6月16日です。
１０年以上の運用期間がありますが、もう少し、運用期間が長いブラジル株式のファンドのほうがより良いと思います。

同一分類ファンドから、参照ファンドとするのに適当なファンドのない場合は、どうすれば良いでしょう。

「詳細条件から探す」で参照ファンド（ベンチマークファンド）を探す

「投信を選ぶ」の中の「詳細条件から探す」を活用すれば、参照ファンド（ベンチマークファンド）を探すことができます。

それでは、具体的に、「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」の参照ファンド（ベンチマークファンド）を探してみましょう。

「詳細条件で探す」で、ファンド「投資分類」を入力します。
「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」と同じ分類、「国際株式」・「エマージング株式」・「中南米株式」を入力します。
運用期間の長いファンドを選びたいので、画面の中段にある運用期間にチェックをいれます。
運用期間15年以上だと、検索数がゼロになってしまうので、10年以上にチェックを入れます。

上記の条件で、検索すると10ファンドが抽出されました。

ファンド一覧の比較にチェックを入れて各ファンドの設定日を確認します。

「ＨＳＢＣブラジルオープン」が設定日2006年3月31日で、最も長い運用期間があります。
レーティングは、1年、3年ともに★３つ。参照ファンド（ベンチマークファンド）として適当だと考えられます。

「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」の商品特性の確認

参照ファンド（ベンチマークファンド）の「ＨＳＢＣブラジルオープン」と「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」の基準価額の推移を比較チャート機能を使って確認します。

まずは過去１年間です。

前半の上昇期は、「ＨＳＢＣブラジルオープン」が、より上昇していますが、下落局面では「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」が、下値抵抗力を発揮しています。

ファンド名にあるとおり「高配当株式」を中心にポートフォリオを構築している効果でしょうか。

「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」の設定来まで期間を延ばしてみると、より明確にファンドの商品特性が分かります。

表示方法は、【比較チャート活用法② グローバル株式ファンド（テーマ型）編】をご覧ください。

さらに「ＨＳＢＣブラジルオープン」の設定来の基準価額の推移と比較します。

「ＬＭ・ブラジル高配当株式ファンド（毎月分配型）」は、年間リターン30.9％で７月末時点のリターントップですが、長いスパンで見ると、過去１年は比較的変動が小さい時期だったことが分かります。

参照ファンド（ベンチマークファンド）にした、「ＨＳＢＣブラジルオープン」は、リーマンショック以前から運用しており、当時の値動きの大きさも、ブラジル株式への投資を検討する際には、考慮しておきたいところです。

各エマージング株式ファンドの参照ファンド（ベンチマークファンド）

他の代表的なエマージング市場に投資するファンドの参考ファンド（ベンチマークファンド）として、適当であると思われるファンドを挙げておきます。

中国株式
三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド

インド株式
イーストスプリング・インド株式オープン

ロシア株式
アムンディ・ロシア東欧株ファンド

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