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みんかぶプレミアムとは公募株式投資信託(ETF除く)の純資産残高は、2020年末には、70兆円台に乗せ、過去最高水準にあります。
残高増加をけん引したのは、米国を中心とした外国株式ファンドの好パフォーマンスと資金流入です。
成長力に着目した投資対象としては、新興国株式をあげることができますが、注目度は相対的に低下しているのが実情です。
エマージング市場は、情報量が先進国に比べて、少なく投資判断が難しく、注目度が低下している現在、保有しているファンドの投資判断に迷っている投資家も多いものと思われます。
今回は、エマージング市場中でも、ベトナム株式にフォーカスしました。
エマージング株式市場全体と、単一市場を比べると、単一市場の方が、変動幅が大きなものになります。
ベトナム株式市場は2017年に大きく上昇しました。2020年のコロナショック時前の水準は回復しているもの、2017年の高値水準までは届いていません。
ベトナム株式を主要投資対象とするファンドは、2020年12月末現在、10本のファンドが運用中であり、純資産総額合計で1,041億円となっています。
2017年のベトナム市場の上昇を受け、翌2018年に大きく資金が流入したものの、2020年コロナショックからの回復局面では、資金流出に転じており、見切り売りをした投資家も多いものと思われます。
コロナ禍でそれまでの成長シナリオが崩れてしまったとの判断であれば、見切り売りもやむを得ないところですが、実際はどうでしょう?
十分に情報を収集、確認したうえで、判断したいところです。
そこで今回は、「ベトナム・ロータス・ファンド(愛称:ロータス)」のファンドマネジャーであるファイブスター投信投資顧問株式会社 元木 宏様にお話しをお伺いしました。
-投資家が今一番気になるのは、新型コロナの影響だと思いますが、ベトナムに関しては、ニュース等でほとんど取り上げられません。新型コロナのベトナムへの影響はどのような状況でしょう?
ベトナムの新型コロナの累計感染者数は、直近で、1,549人です。(Johns Hopkins大学による集計。2021年1月26日現在)
ベトナムは、台湾と並んで早期に徹底した対策を打ち、初期段階での封じ込みに成功した例と言えるでしょう。
株式市場への影響はどうだったかですが、2020年初から3月末までで、ベトナムVN指数は、31%の下落となりました。
これは他の市場と比べて、大きな下げでしたが、その後、新型コロナの封じ込みに成功したこともあり、3月末から年末までに67%上昇しました。
経済成長率予測では、2020年は、各国がマイナス成長となる中、2.8%のプラス成長を維持していますし、2021年は、約8%の巡航速度に戻る見通しです。
-なるほど、あまりニュース等に接しないのは、影響が非常に限定的だったからですね。
それでは、改めてベトナム株式への投資魅力を教えて下さい。
ベトナム投資の前に、理想的な株式投資について考えてみたいと思います。
1970年に遡り、日経平均に投資して、その後20年間保有していたらどうなったでしょう。
1970年の日経平均は2,000円弱でした。そして1989年末には38,915円、約20倍になったわけです。
その間、日本で何が起こったのかというと経済成長です。1970年当時の一人当たりのGDPは、1,967米ドルでした。それが1995年には、42,110米ドルと約21倍なりました。
経済成長に伴って、株価が上昇したのです。
1970年の日本にタイムスリップして投資するのは無理ですが、ベトナムなら同じようなことができるのでは?ということです。
-今のベトナムは、日本なら1970年にあたると・・・
ベトナムが国際社会にデビューしたのを1995年の越米国交樹立、ASEAN加盟に置くと、25年後が2020年になります。日本は1945年の終戦から25年後が1970年です。
名目GDPなどのデータは、1970年当時の日本と現在のベトナムは非常に似通った水準にあります。
ベトナム経済が今後の成長するかについてですが、経済成長にはまず、労働力が必要です。ベトナムの労働力人口は、アセアン10か国では、インドネシアに次いで2番目です。そのコスト、工員の年間賃金は、約40万円という現状です。これは、上海、北京の3分の1程度の水準です。
安い労働力に溢れているといっても、政治的に安定しているかが重要です。
ベトナムは、共産党・軍事独裁政権ですが、非常にうまく政権運営しています。
さらに重要なのは、殺人の発生件数に代表される治安の問題です。ベトナムの10万人当たりの殺人発生件数は、1.53件となっています。
米国は、5.32 件、同じアジアのフィリピンに至っては8.39件です。日本の0.24件には及びませんが、相対的に治安は良いといえるでしょう。
ベトナム政府は、積極的に様々な自由貿易協定を締結しています。経済成長の工場を誘致して、世界へ向けて輸出することを経済成長の原動力とする戦略です。
この戦略は、功を奏しており、海外からのベトナムへの直接投資は、年々すごい勢いで増加し、工場がどんどん出来て、輸出額も右肩上がりが続いています。
そうしますと、雇用の状況も良くなっていきます。失業率は、2~3%程度、完全雇用に近い状態ですし、1次産業が減って2次、3次産業が増加するといった雇用の高度化が起こっています。
結果として、家計の消費支出が伸びています。
-コロナ禍でそれらの成長シナリオに変化が起きていますか?
基本的には、成長シナリオに大きな変化はないと考えています。
サービス産業が主力の米国や日本は、リモートワークなどの影響が続くと思いますが、ベトナムは、まだその前段階で、一次産業から製造業が主力になりつつあるところです。
製造業でリモートワークというのはあり得ませんし、その為にもコロナを徹底的に抑え込んでいるわけです。
今後、ますます世界の工場としての地位を強めていくでしょう。
-あえて課題をあげると?
ベトナムの政治体制は、一党独裁の共産主義です。
現時点では、一人に権力を集中させず4人に分散して上手くやっていて、政情不安にいたるような人々の不満が醸成されるには至っておりませんが、将来、共産主義でありながら資本主義経済を導入している矛盾が出てくるかもしれません。
2番目の課題は、インフラの整備です。
道路は大渋滞しており、鉄道網の整備も進んでいません。実際、地下鉄の工事もやっていますが、もうすぐ完成とかもうすぐ開通といいながら、なかなかそこまで至りません。
その原因に汚職の問題があります。
汚職がかなり蔓延しており、そこに手を付けないと、社会の効率が上がらないし、人々の不満にも繋がります。汚職問題をクリーンしていくことが3番目の課題でしょう。
-最後に、ベトナム株式への注意点と有効な投資スタンスを教えて下さい。
まず注意点ですが、ベトナム株式市場の売買主体の約7割が個人投資家なのでセンチメントの影響を受け易く、ボラティリティが大きくなる傾向があります。
また為替についてですが、ベトナム・ドンは、通貨バスケットに対するマネージド・フロートというやり方で管理しています。実際には、米ドルのウェートが高く、ほぼ米ドルと連動しています。
投資スタンスについては、長期の経済成長が続く見通しなので、投資においても基本的に長期スタンスが適していると思います。但し、ボラティリティの大きな市場でもありますので、上がった時には利益の確定をして、ある程度、投資額を減らして、持ち高調整をしておく。
そして、株価が一直線に上がり続けることはあり得ませんので、調整局面で、また投資額を増やす、そういうスタンスがリターンの最大化に繋がるのではないでしょか。
配信元:NTTデータエービック
順位 | ファンド名 | 運用会社 | レーティング (1年) |
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1 |
AM-One
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★ ★ ★ ★ | |
2 |
三井住友DS
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★ ★ ★ ★ | |
3 |
三井住友DS
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★ ★ ★ ★ | |
4 |
CAM
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★ ★ ★ ★ | |
5 |
大 和
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★ ★ ★ | |
6 |
T&Dアセット
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★ ★ ★ | |
7 |
東京海上
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★ ★ ★ | |
8 |
東京海上
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★ ★ ★ | |
9 |
ファイブスター
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