広告を非表示にする

『3か月ぶりに純資産総額が増加』~2024年9月資金流出入状況から~

レポート
配信元: NTTデータエービック
投稿:2024/10/17 14:00
『3か月ぶりに純資産総額が増加』~2024年9月資金流出入状況から~

2024年9月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信(ETF除く)の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は,1兆1,448億円増となりました。

 

運用による増減額が3か月ぶりにプラス

2024年9月は、設定額2兆8,208億円、解約額1兆6,469億円、償還額291億円で1兆1,448億円の資金流入となっています。高水準が続いていた設定額は、2兆8,208億円と減少したものの、解約額も1兆6,469億円に留まったため、資金流入額は高水準を維持しています。

運用による増減額が3か月ぶりにプラスとなり、純資産総額は前月比、2兆1,316億円増加の129兆3,696億円となりました。

運用による資産減少が7月、8月と2か月連続となる中でも、資金流入は高水準を維持していました。設定額は、より市場が大きく下落した7月に過去最高額となりましたが、市場が落ち着きを取り戻した9月の設定額は、2024年で最も少ない水準にとどまっています。これは、市場下落のタイミングを好機と捉えた比較的短期的な投資スタンスの投資家の動向が影響したものと推察されます。

それでは、純資産総額上位ファンドのこの間の設定・解約状況はどうだったでしょう。

下の表は、9月末純資産総額上位10ファンドの5月から9月までの設定・解約状況です。

単位:億円

ファンド名   5月 6月 7月 8月 9月
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 解約額 427 412 697 918 363
設定額 2,030 2,093 2,702 2,114 1,574
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 解約額 261 280 428

574

227
設定額 2,273 2,242 2,669 2,116 1,703
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジなし)予想分配金提示型 解約額 195 183 208 292 149
設定額 1,222 1,480 1,895 1,087 783
SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・V・S&P500) 解約額 141 132 202 286 111
設定額 409 395 499 426 318
楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・VTI) 解約額 134 116 148 180 90
設定額 289 272 316 285 241
インベスコ世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(毎月決算型)(世界のベスト) 解約額 169 141 171 193 130
設定額 735 694 764 676 632
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Bコース(為替ヘッジなし) 解約額 182 154 174 181 121
設定額 487 536 603 446 331
netWIN GSテクノロジー株式ファンドBコース(為替ヘッジなし) 解約額 215 193 235 177 143
設定額 316 237 254 197 133
グローバルESGハイクオリティ成長株式ファンド(為替ヘッジなし)(未来の世界(ESG)) 解約額 148 146 134 133 102
設定額 17 12 17 14 11
ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型) 解約額 264 162 230 114 118
設定額 46 44 50 45 57

 

解約額は、純資産総額の大きなファンド大きくなる傾向があるので、解約額の水準ではなく、市場下落前と下落局面、そして足元の解約額の変化に注目しました。

下落局面の7月と8月が前後の月に比べて、明らかに突出しているのは「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」と「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」です。

両ファンドとも、純資産増加の背景に、中長期の投資対象として新NISAによる購入がクローズアップされることが多いファンドです。しかしながら、ファンドの設定・解約状況から、ファンド保有者の中には、比較的短期のタイミング投資の投資家も、相当数存在することが窺われます。

 

【関連記事】

『資金流入額は高水準続くが、純資産総額は2か月連続で減少』~2024年8月資金流出入状況から~

『月間の設定額は過去最高額』~2024年7月資金流出入状況から~

『月間の純資産増加額は過去最高額』~2024年6月資金流出入状況から~

配信元:NTTデータエービック

このコラムの著者

NTTデータエービック (エヌティーティーデータエービック)

投資信託の評価機関として蓄積した各種データをもとに、みんかぶ投信のニュースやレポート、コラムを執筆しています。また、投信会社を訪問し、話題の投資信託等のインタビュー記事など投資に役立つコンテンツを提供しています。

新着記事

広告を非表示にする
広告を非表示にする
広告を非表示にする

最近見た銘柄

投資信託
株式

投資信託ランキング

4月の投資信託おすすめ銘柄5選

広告を非表示にする

人気記事ランキング

関連サイト

【ご注意】『みんかぶ』における「買い」「売り」の情報はあくまでも投稿者の個人的見解によるものであり、情報の真偽、株式の評価に関する正確性・信頼性等については一切保証されておりません。 また、東京証券取引所、名古屋証券取引所、China Investment Information Services、NASDAQ OMX、CME Group Inc.、大阪取引所、堂島取引所、S&P Global、S&P Dow Jones In dices、Hang Seng Indexes、bitFlyer、NTTデータエービック、ICE Data Services、JPX総研等から情報の提供を受けています。日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。『みんかぶ』に掲載されている情 報は、投資判断の参考として投資一般に関する情報提供を目的とするものであり、投資の勧誘を目的とするものではありません。これらの情報には将来的な業績や出来事に関する予想が含まれているこ とがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、投稿者及び情報提 供者は一切の責任を負いません。投資に関するすべての決定は、利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。個別の投稿が金融商品取引法等に違反しているとご判断される場合には「 証券取引等監視委員会への情報提供」から、 同委員会へ情報の提供を行ってください。また、『みんかぶ』において公開されている情報につきましては、営業に利用することはもちろん、第三者へ提供する目的で情報を転用、複製、販売、加工、再利用及び再配信することを固く禁じます。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.