『月間の設定額は過去最高額』～2024年7月資金流出入状況から～

2024年7月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は,1兆8,298億円増となりました。

設定額４兆8298億円は、過去最高額

2024年７月は、設定額4兆8,298億円、解約額2兆6,763億円、償還額938億円で1兆8,298億円の資金流入となっています。

月間の設定額4兆8,298億円は、2013年5月の4兆5,183億円を上回る過去最高額です。

資金流入額は高水準を維持する一方で、月後半からの株式市場の下落等を受け、運用による資産減少額が資金流入額を大きく上回る5兆0,983億円となったことから、月末の純資産総額は3兆6,626億円減少し、128兆2,948億円となりました。

2013年5月の設定額上位10ファンドと2024年7月の設定額上位10ファンドを抽出しました。

2013年5月　月間設定額上位10ファンド

2024年7月　月間設定額上位10ファンド

約11年の間に、設定額上位ファンドのカテゴリーは大きく変わりました。同じカテゴリーのファンドは、ブル・ベア型のブルファンドとグローバル株式型の毎月分配型ファンドのみです。

2013年5月当時は、毎月分配型ファンドが主流であり、10ファンド中、8ファンドが毎月分配型ファンドです。また、通貨選択型も人気で、毎月分配型ファンドの半分にあたる4ファンドが通貨選択型ファンドとなっています。

2024年７月は、毎月分配型ファンドが２ファンドありますが、2013年5月の毎月分配型ファンドとは、運用内容が異なります。2011年5月の毎月分配型ファンドは、分配原資となる高いインカムゲインが獲得できる投資対象であったり仕組み（通貨選択型）であるのに対し、2024年7月の2ファンドの運用における主目的は、インカムゲインの獲得ではなく、キャピタルゲインの獲得となります。

2013年から2024年の約11年間で、投資家のファンド選択の基準がインカムゲインからキャピタルゲインに大きく変化したことが確認できます。

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