New Face紹介（2023年10月）

連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）が18日に公表した地区連銀経済報告（ベージュブック）で追加利上げに否定的な見解が示され、長期金利が低下したほか、中国での景気刺激策への期待などもあり、中旬にかけて持ち直す場面もみられました。しかし、その後、中東情勢の地政学リスクが意識されたほか、米10年国債利回りが約16年ぶりに一時5％台まで上昇すると相対的に割高感が意識されたハイテク株を中心に売りが優勢となり、下落基調となりました。

10月の投資信託の新規設定は、9月の2,000億円の大量設定の反動もあり、設定本数は21本、設定額は709億円（概算、ＥＴＦ除く）といずれも前月の約3分の1の水準にとどまりました。今月は、前月大幅増となった国内外の債券に投資し安定した運用成果を目指す「持ち切り」型ファンドや来年の新ＮＩＳＡ導入に対応したファンドの設定に一服感が見られました。

2023年　新規設定分類別比率

こうした中、10月の設定額第1位は、三井住友ＤＳアセット設定、野村証券が募集取扱を行った「ドナルド・スミス米国ディープバリュー株式ファンド」。過熱感も見られる米国株式の中から、株価有形純資産倍率に着目して割安で投資魅力度が高いと判断される株式に投資するスタンスが評価され、期待感からＡ・Ｂ両コースで今月の設定額の6割超にあたる458億円の資金を集めています。

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