New Face紹介(2023年8月)

8月の世界株式市場は、格付会社による米国債の格下げや中国景気の先行き懸念などの先行き不透明感から、初旬に下落しました。中旬にかけて、中国の不動産大手の経営不安や米金融引き締めの長期化観測などから、リスク回避姿勢が強まり、下げ基調に拍車をかけることとなりました。しかし、下旬には、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長によるジャクソンホール会議での講演内容や中国の市場支援策が下支えとなり、月末にかけて下げ幅を縮める展開となりました。
8月の投資信託の新規設定は、設定本数こそ34本と前月を上回ったものの、設定額は100万円未満のファンドが16本と総じて小粒の設定が多く、前月の6割程度の696億円(概算)に止まりました。
2023年8月 新規設定分類別比率
8月の設定額で目を引いたのは、野村証券募集取扱の「ウエリントン・企業価値共創世界株ファンド」。新興国を含む世界各国の企業を投資対象とし、企業の「稼ぐ力」と「スチュワードシップ」に着目し、企業収益を追求しつつ環境配慮なども重視しながら持続的成長に取り組む優れた企業の株式に投資を行います。為替ヘッジをしない「Bコース」のほかに、米ドル売り・円買いの為替取引をする「Aコース」も同時に設定され、Aコース・Bコース合わせて430億円超の資金を集めました。
今月の新規設定ファンド34本のうち、投信協会が9月1日に公表した成長投資枠対象ファンドが10本含まれたほか、リスク選好に傾斜して、内外の株式を投資対象とするファンドが16本、設定額は97%強を占めています。来年1月の新NISA導入に向けて着々と準備が進んでいることが伺われます。
*設定額 百万円未満は0で表示
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配信元:NTTデータエービック
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NTTデータエービック (エヌティーティーデータエービック)
投資信託の評価機関として蓄積した各種データをもとに、みんかぶ投信のニュースやレポート、コラムを執筆しています。また、投信会社を訪問し、話題の投資信託等のインタビュー記事など投資に役立つコンテンツを提供しています。
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