『 純資産総額は過去最高に迫る！』～2022年10月資金流出入状況から～

2022年10月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は、5,908億円増となりました。

資金流入は鈍化するも、運用増により純資産総額は高水準

2022年10月の設定額は1兆9,927億円、解約額は1兆3,900億円、償還額は119億円で5,908億円の資金流入となりました。

資金流入額は、前月の9,910億円から大きく減少しました。しかし運用増減額が前月の4兆2,960億円減少から3兆9,401億円増加に転じた結果、純資産総額は、4兆3,916億円増加し、87兆3,633億円となりました。

純資産総額87兆3,633億円は、2022年では最大額であり、過去最大だった2021年末の87兆5,940億円に迫る水準です。

年初からの10か月間で運用減少額月は6か月、運用増加額付は4か月であり、差し引きで5兆2,302億円の資産減少となっていますが、それを上回る6兆6,054億円の資金が流入しています。

2022年の年初から10か月間の資金流入額6兆6,054億円は、昨年の同期間（2021年1月～10月）の資金流入額6兆9,123億円とほぼ同水準です。

では、資金が流入しているファンドは、昨年から今年で変化はあるのでしょうか？資金流入上位10ファンドを抽出してみました。

上位10ファンドの合計流入額は、2021年　3兆0,400億円、2022年　3兆4,460億円と上位10ファンドへの集中度が高まっており、2022年の流入額トップの「ｅＭＡＸＩＳ Ｓｌｉｍ米国株式（Ｓ＆Ｐ５００）」は、2021年と比べ倍増しているなど、より上位のファンドほど顕著となっています。

2年連続で上位10位以内のアクティブファンドは「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Ｄコース毎月決算型（為替ヘッジなし）予想分配金提示型」のみで、インデックスファンドに比べ、人気のファンドの移り変わりの速さが感じられます。

2021年1月～10月　資金流入額上位10ファンド

2022年1月～10月　資金流入額上位10ファンド

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