J-REITが好調 注目のJ-REITファンドとは

国内株式市場は、世界景気の減速シナリオを警戒する動きと金融緩和や財政出動などの政策期待とが綱引きする形となっており、先行きに対する不透明感が漂っている。
好調なREIT市況
そんな中、東証REIT指数は、7月に2007年以来約11年ぶりに高値を更新、金融機関をはじめ国内投資家は、約4%弱の安定的な利回りが見込めるJ-REITに目をつけ、買いを強めている。J-REIT市況は2019年下半期以降も、引き続きファンダメンタルズが安定しており、住宅・物流・オフィス・ホテル・商業施設といったどのセクターも堅調な動きを示すと見られている。
J-REITが投資する大都市圏のオフィス市況は非常に良好であり、インバウンド需要などに支えられ、ホテルの稼働も順調。eコマースの成長により物流施設も需要が拡大している。こうした良好な事業環境により、J-REITの収入が伸び、その結果、配当が持続的に成長している。J-REITのパフォーマンスはこうした配当成長に支えられる格好で、これまでも中長期的に伸びており、今後も安定的な成長が期待できると見られている。
FTSE社がJ-REITを株式指数シリーズに組み入れると発表
また、世界的な指数算出会社であるFTSE社が2019年9月30日に、FTSE社グローバル株式指数シリーズにJ-REITを組み入れることを決定したと発表。FTSE社が持つ各種指数シリーズに順次、組み入れられる予定だ。これにより、J-REITに投資する投資家の裾野が広がる可能性があり、中長期的な効果が期待される。
J-REITの配当利回り
2019年10月時点で国内で上場しているREITは63本ある。この中で最も利回りが高いのがいちごホテルリート投資法人(3463)で、6.94%(2019/10/21時点)ある。最も低いのが、日本ビルファンド投資法人(8951) で、2.66%だ。
REIT型投資信託の特徴
REITの場合、個々の不動産を保有するのと違い、物件を複数保有している形になるため、分散効果が働いていると言る。しかし、それでも上記のようなホテル型のREIT、オフィスビル型のREITというように特定のセクターの不動産を保有することになるため、景気の動向が気になるもの。そのような方のために、REIT全体を組み込んだ投資信託がある。それが、REITインデックスだ。ETFにもREITインデックス型のものがあるが、ETFの場合、東証などの株式市場で買付、売却を行うなど、株式と同様の売買方法となる。手数料なども通常、株式と同様にかかる。それに対して、REITインデックス型の投資信託の場合、多くが手数料がゼロのノーロード・ファンドとなっている。ただし、信託報酬はETFの方が若干低い傾向にある。保有する目的や株式投資などの経験などにより、ETFがよいか投資信託が良いかは判断する必要があるが、投資経験の浅い方にとっては、投資信託で購入、保有がいいだろう。
eMAXIS国内リートインデックス(三菱UFJ国際)は、45の金融機関で取り扱われている。ノーロード・ファンドで、信託報酬は0.44%(年率)とコストは低く抑えられている。下記は日経平均との比較チャートだ。
ここ1年の比較だが、REITインデックスのパフォーマンスが日経平均を大きく上回っていることがわかる。
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配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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