『純資産総額は初の90兆円越え』～2023年4月資金流出入状況から～

2023年4月の投資信託の概況が投資信託協会から発表されました。
公募株式投信（ＥＴＦ除く）の設定額から解約額と償還額を差し引いた資金増減額は、178億円増となりました。

最高額更新は3か月連続。純資産総額は90兆円越え。

2023年4月の設定額は1兆7,670億円、解約額は1兆6,872億円、償還額は80億円で718億円の資金流入となりました。

資金流入額は前月の6,112億円から大幅に減少しましたが、運用による資産増減額が1兆2,798億円の高水準となったことから、純資産総額は1兆2,072億円増となりました。

純資産総額は3か月連続で過去最高額を更新し、初めて90兆円の大台に乗せました。

純資産総額が初めて80兆円を超えたのは、2021年6月でした。10兆円増加するのに要した期間は1年10か月です。

この間は、月次ベースで一度も資金流出がなく順調に資金が流入し、運用による資産増減額もプラスでした。

更に遡って初めて純資産総額が初めて70兆円を超えたのは、2015年5月でした。10兆円増加に6年超を要しています。

公募株式投信（ETF除く）の純資産総額が70兆円を超えた2015年5月末、80兆円を超えた2021年6月末、そして90兆円を超えた2023年4月末のファンド純資産総額上位10ファンドを抽出しました。

2015年5月末　純資産総額上位10ファンド

2021年6月末　純資産総額上位10ファンド

2023年4月末　純資産総額上位10ファンド

2015年5月末の純資産総額上位10ファンドは全て毎月分配型ファンドでしたが、2021年6月末は4ファンド、2023年4月末は3ファンドまで減少しています。

毎月分配型ファンドは新NISAの対象外であることから、今後の純資産総額の伸びも限定的なものになることが予想されます。

2015年5月末で目立っていたREITファンドは、4ファンドから2021年6月末は2ファンド、」2023年4月末は1ファンドと減少し、替わって増加しているのが国際株式型ファンドです。

2021年6月末では、アクティブ型が多く10位以内となっていますが、2023年4月末ではインデックス型が目立つようになりました。

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