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みんかぶプレミアムとは前回までに国別GDPシェアと、株式指数における時価総額のシェアを確認しました。両方でシェアが大きい米国と日本の詳細をご紹介しましたが、今回は新興国の中で最大の中国について調べてみたいと思います。赤がGDP、紺が株価推移です。
こちらも他国と同様に国の成長であるGDP推移とセットで株価は動いています。
(出所:リフィニティブ)
中国の株式市場には大きく分けて本土と香港の二つがあります。本土は上海市場と深セン市場にわかれ、双方にA株・B株があります。外国人は主にB株にアクセスが可能となっています。一部例外があり、個人投資家との関わりとしてはQFII(適格海外機関投資家)制度によって、投資信託を通じた日本からの投資も可能です。中国株の組入れがある投資信託の運用報告書を見ると、中国の欄にある銘柄には”A”や”H”と言った表記があるはずです。この”A”がA株であり、市場で直接取引する場合は人民元を活用します。
香港についてですが、メインボードとGrowth Enterprise Marketの二つに分かれます。メインボードの中にH株・レッドチップ・その他(地元銘柄等)があり、香港の頭文字をとったH株は、本土登記の企業が株式を公開し外国からの資金調達を行っています。レッドチップは本土以外で登記された企業であり、双方とも香港ドルで取引を行います。Growth Enterprise Marketはその名の通り成長企業が上場している市場です。
本土(上海A株)と、香港(ハンセン指数)を比較するとこのような動きになります。
(出所:リフィニティブ)
組入れ銘柄の違いによってこれらの差が生まれますが、ハンセン指数とは、香港H株・香港RedChip・その他銘柄を含んだ香港市場全体を対象とします。双方とも利益(右軸)の小幅な伸びに対して、直近の株価は下落が続いています。
直近の中国株式は政府の様々な政策の影響により、短期間で大きな下落と上昇を繰り返していますが、長期投資の観点で重要であるGDPと企業の利益は伸びています。一時の地政学リスクも受け入れて、その分のリターンを期待する新興国投資なのであれば、株価変動ではなく経済成長を再確認しましょう。以下は経常収支と景況感の目安となっている製造業PMIです。
(出所:リフィニティブ)
貿易収支が大きくプラスになっており、経常収支の黒字を支えています。経済の拡大基調は、新型コロナによる影響が大きく出た2020年を除くと引き続き拡大しており、景況感の目安となる製造業PMIも回復をみせており基準となっている50を上回り改善が続いています。これらのことから、純粋に中国の成長そのものを取り込める投資方法があれば非常に魅力的だと考えられます。
しかし、投資対象は上場している株式になるため実体経済とは異なる動きも起きるのです。気になる方のために次回は突然の大幅下落となった中国株式市場について解説します。
❏長期投資のすすめ10~新興国投資の大きなリスク「為替」との付き合い方~
配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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