ピクテが考える長期投資の極意とは
長期投資とは少なくとも、10年間もしくは20年間以上の期間を考えた投資です。長期投資が必要なのは、「短期的な売買で勝ち続けるのは難しい」、「長期投資でないと成長の果実をしっかりと得ることができない」というセオリーがあるからです。
『ピクテとはどのような運用会社なのか』でお伝えしたピクテには「長期投資の極意」があります。今回はそのピクテの投資セオリーの要とも言える「長期投資の極意」について見ていきたいと思います。
長期・分散投資
まず前回お伝えしたようにピクテの運用哲学は「長期的な資産の保全」であり、徹底した分散投資を長期に渡って実践するというものです。つまり、長期・分散投資です。
分散投資をするのは、「さまざまな資産を組み合わせた方が、トータルの資産価格が安定する」というセオリーがあるからです。複数の資産クラスに投資をして、リスクを抑えることを「分散投資」と呼び、分散すればするほどリスク低減効果が大きくなります。この時、それぞれの資産クラスの価格変動の相関度合いと価格変動の大きさを理解した上で、資産配分を決定しないと分散効果が得られにくくなります。分散投資を行うにあたって重要なのは、
①相関度合いの低い、あるいは逆相関の資産を組み合わせること
②リスク水準を考慮して配分比率を考えること
です。
長期投資の極意とは
ピクテが考える長期投資の極意は、10年後、20年後の市場予測を当てることではなく、「リスクを取っただけ、リターンを得られるか」ということを実現する作業です。つまり、リターンの実現性、再現性、成功確率を高めるために「長期的に成長し続ける確率が高いのは、単一国の経済よりも世界経済」に投資することなのです。このようにグローバルに投資するのは、「1カ国よりも世界の経済に投資したほうが、経済成長によるリターンという果実を得るための確実性がある」し、「短期的な市場予測は信頼できないが、世界の経済が長期的に成長を続ける可能性は高いと期待できる」からです。
このような「欲張らない投資」は上げ相場には置いて行かれがちですが、下げ相場で真価を発揮するのです。目減りさせることなく継承したい、物価上昇に勝てればいい、それがこの「欲張らない投資」なのです。
資産運用ビジネスの3つのポイント
ピクテでは資産運用ビジネスにおいて、決して譲っては行けない3つのポイントがあるといいます。
1. 誰もが注目する商品設計や運用能力、優れた商品やそれを受け入れるマーケットがあること
2. お客様に対して誠実であること。「for the 投資家」の精神とそれに向けた確実な体制があること
3. ガバナンス(統治)。第三者を含めた専門家が、投資家であるお客様に対して、責任を持って運用の正当性を判断すること
資産保全を成功させる鍵
今後日本の個人投資家にとって必要なのは、しっかりとした全体方針を考えに考え抜き、その上で投資信託がどのような哲学を持った運用会社が運用しているか、またそのことをしっかりと説明してくれるアドバイザーを選ぶことが、「資産保全」を成功させる鍵になるのかもしれません。
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参考:『改訂版 210余年の歴史が生んだ ピクテ式投資セオリー』萩野 琢英 (著)(幻冬舎)
配信元:ミンカブ・ジ・インフォノイド
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このコラムの著者

みんかぶ編集室 (ミンカブヘンシュウシツ)
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